Googleの本格的なスパム対策を境にSEO事業を撤退する業者もあれば、新たなSEOサービスで市場参入する事業者も生まれ激震が続くSEO業界です。
コンテンツマーケティングやソーシャルマーケティングなどもSEOと密接に関わる中で、2015年現在のSEOサービス提供者を俯瞰するとこれまでと違ったプレイヤーの姿も見えてきます。
それもあってか「SEOをどのように進めればいいのか?」、「誰に頼めばいいか分からない」そんなSEO初心者の声もよく聞かれます。
そこで、今回は変化するSEOとそのサービス事業者を3つに分類してみました。(細分化すればキリがないので大別しました)
それぞれのサービスや特徴、依頼するメリットなどフラットな視点で解説したいと思います。
Googleスパム対策の前と後
現在のSEOの流れは、2012年から始まったGoogleスパム対策が決定づけたという事が言えます。(正確にはスパム対策は今も続いてます)
簡単に言うと、Googleスパム前はブラックハットSEO(被リンクスパム)が幅を効かせていましたが、スパム後はコンテンツを中心としたSEOに移行しつつあるという流れです。
大きく3つのSEOサービス事業者がある
この変化により、ブラックハットなSEO業者は随分と減ったわけですが、それらと入れ替わるように登場したのがコンテンツマーケティング系の会社です。
ですので、現在のSEOサービス事業者を大別すると、旧来型の被リンク対策をおこなうSEO会社、SEOコンサルティング会社、コンテンツマーケティング系の会社と3つに分類できるかと思います。
それぞれのサービス内容について説明します。
1.被リンク対策型のSEO会社
被リンク対策型のSEO会社とは文字通り、自演の被リンク対策を中心とした施策でSEOをおこなう事業者です。Googleのスパム対策は現在進行形ですが、自作自演の被リンクサービスを提供するSEO会社は今も存在します。
なぜ、今も存在するか不思議に思う方もいるでしょうが、結局は市場ニーズがあるということと、Googleがスパムを完全に「排除できていない」、「排除していない」ということが言えます。
相も変わらず低品質なサテライトサイト(自演被リンクサイト)を供給している会社もあれば、巧妙に作ったサテライトサイトを“高品質サテライト”と名づけて販売している会社もあります。
依頼メリットと問題点
自演の被リンク対策はNGと言われつつも検索順位が上昇しているケースも中には見られます。そのため、被リンク対策はいまだ有効だとしてサービスを提供する事業者は存在するわけなのです。
依頼する側にとっては、コンテンツを作りこむ必要もなくほぼ業者に丸投げでSEO対策ができるため非常に楽だということが言えます。
しかし、楽してSEOが成功する時代はとっくに終わっています。Googleはスパム対策のアップデートは継続しておこなっていますので、自演の被リンク対策は将来的なペナルティリスクと隣合わせであることを理解する必要があります。
それを分かった上で「短期間でもいいから売上を増やしたい」、「このサイトはペナルティを受けてもいい」などであればご自由ですが…
2.SEOコンサルティング会社
総合的なSEO技術をもとに顧客企業のWebサイトをSEO的観点で問題解決したり、検索最適化させることで検索流入と成約・売上を向上させるのがSEOコンサルティング会社です。
コンサル会社によって技術力やサービス、強みはそれぞれ違い、また、顧客が抱える問題点によって提供するサービスも変わります。ほとんどのSEOコンサルティング会社は被リンク対策はおこなわず、順位保証などのサービスは提供していません。
SEOコンサルティング会社のサービスは多岐に渡りますが大きく以下の様なサービスを提供しています
- サイト内部最適化
- 自然リンク獲得
- ペナルティ解除
- アクセス解析
- サイト分析/競合調査
etc
また、SEOにおけるコンテンツの重要性という文脈に沿って、ほとんどの会社がコンテンツSEO、コンテンツマーケティング、ブログ・オウンドメディア構築などのサービスを提供しています。
著名なSEOコンサルタントの人たちの中には、セミナー開催、インハウスSEO指導など中・上級者向け、大規模サイト向けのコンサルティングサービスを提供している人もいます。
依頼メリットと問題点
コンテンツを含めた既存サイトの検索エンジン最適化を考えた時に、相談相手としてはSEOコンサルティング会社がもっとも適していると言えます。また、「SEOの課題をワンストップで解決してくれる」、「インハウスSEO導入に役立つ」など問題解決とともに技術を学べるメリットもあります。
ただし、Webサイト全体のSEOを進めていくため、依頼する企業の担当者も基本的なSEO知識は必要です。また、Webサイトを改善していくため人的リソース・予算も同じく必要になります。
3.コンテンツマーケティング会社
2012年のGoogleスパム対策以降に新たなプレイヤーとして目立つようになってきたのがコンテンツマーケティング系の会社です。
「有益なコンテンツはSEOに有利」、「コンテンツのソーシャル拡散はSEOに有利」としてコンテンツサービスをベースにしたSEOサービス提供する会社が増えています。
その中には、インバウンドマーケティング会社、人気ブロガーがコンテンツコンサルティングを提供するケースなども見られます。
コンテンツマーケティング会社の提供するサービスは大きく3つに分けられます。
- ビジネスブログ構築、オウンドメディア構築
- コンテンツコンサルティング(記事の作り方)
- コンテンツ(記事)販売
依頼メリットと問題点
コンテンツマーケティング会社には、ソーシャルマーケティングに強い会社もあればSEO寄りの会社もあります。SEOでもしっかり結果を出している会社もあります。
コンテンツマーケティング会社は、ブログ構築、オウンドメディア構築など新規サイトの企画立案から入るケースが一般的です。セカンドメディアを持ちたい、新たな流入経路となる新規サイトを作りたいという場合には向いているかもしれません。
ただコンテンツマーケティング会社の多くが既存サイトのSEO強化やサイト内の改善・改修などは基本おこないません。また、コンテンツ作りには長けていてもSEO技術・経験はあまり持たない会社もありますのでここは要確認です。
まとめ
現在のSEOサービス事業者はさらに細分化する事もできますが、ここでは大局をつかんでもらうために大きく3つに分けて説明しました。
1番目の被リンク対策のサービスはこれから徐々に終息していく方向なのは間違いありません。今後は、SEOコンサルティング会社かコンテンツマーケティング系の会社が中心となってSEOサービスを展開していく流れになると考えられます。
SEOコンサル会社もコンテンツの領域を強化していくでしょうし、またコンテンツマーケティング系の会社の中には斬新なサービスモデルを提供する事業者も今後出てくると予想されます。
いずれにしても、依頼する側としては「SEOで何を改善したいのか」、「何を強化したいのか」を明確にしてサービス事業者選びをおこなうことが重要になります。
変化が続くSEO業界ですが、また何か動きがあればレポートしたいと思います。
最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。