- 貸金業の登録を受けていなければ闇金
- 上限金利(15~20%)を超えていたら闇金
- 連絡先が携帯電話なら闇金
- 「ブラックOK」「無審査」の誘い文句は闇金
お金を借りたい気持ちが優先すると、「聞いたこと無い貸金業者だけど大丈夫じゃないかな…」「ホームページが綺麗だし、闇金なわけないよね…」というように、怪しい業者だとわかっていながらも判断を甘くしてしまいがちです。
そのようにして借りた相手は実は闇金だった…というのはよくある話です。
闇金業者を一度でも利用してしまうと、犯罪や執拗な取立てといったトラブルに巻き込まれてしまいます。そのため、怪しいと思った場合には相手が闇金かどうかを見分けることが肝心です。
この記事では闇金業者の正しい見分け方と、正規の貸金業者の調べ方をご紹介します。
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利用者を巧妙に誘い込む闇金業者が増えている
「闇金業者」といえば、雑居ビルに店舗を構え、反社会勢力の怖い人たちが暴力的に貸し付けや取立てをおこなうイメージを持つのではないでしょうか。
そのような昔ながらの闇金業者は今でも存在しますが、減少傾向にあります。その一方で、ホームページやSNSなどネットを使って巧妙に利用者を誘い込むような違法金融業者が増加しています。
そのような業者の特徴としては、
- SNSやネット掲示板などを使って個人間融資を装う
- ホームページを使って優良貸金業者に見せかける
- 親切・丁寧に応対することで闇金だと思わせないようにする
- 後払い・ツケ払いのように現金化業者を装う
などが挙げられます。
このような巧妙な手口を使って勧誘する業者を闇金だと気づかずに利用してしまうことで、さまざまなトラブルに巻き込まれてしまう被害者は増えています。
そのため、闇金業者と正規の貸金業者を見極めることが肝心です。
闇金業者の見分け方
闇金業者と正規業者の見分け方は、実はそれほど難しくはありません。
利用を検討している業者の情報や、融資条件などをチェックすることで、簡単に闇金業者を見分けることが可能です。
これからお金を借りようとお考えの方は、以下で解説する闇金業者の「特徴」を参考にしてください。
貸金業の登録をしているかを確認する
貸金業の登録がなされていない業者は、全て闇金業者です。
貸金業を行うためには、店舗(会社)の所在地がある都道府県に置かれている公的機関に必ず登録をしなければなりません。そのため、利用を検討している貸金業者が正規の登録を行っているかを確認することで闇金か否かの判別をすることができます。
貸金業登録の有無を確認する方法はいくつかありますが、もっとも簡単な方法は店舗やホームページに「貸金業登録番号」が表示されているかを確認するとよいでしょう。
登録番号の表示は法律によって義務化されていますから、登録番号が確認できない場合には闇金業者であることを疑いましょう。
ただしヤミ金業者の中には、他の正規業者の登録番号を勝手にサイトに掲載している業者も存在します。そのような場合には、金融庁や日本貸金業協会のサイトにて確認することが可能です。
こちらの確認方法は、後述の「正規の貸金業者の調べ方」にてご紹介します。
上限金利を超える融資をしていないか確認する
貸金業者としての上限金利を超える融資をしている業者は闇金です。
貸金業者が顧客にお金を貸す場合、法律によって「上限金利」が設定されています。上限金利は年20%までと定められており、それを超える融資は違法です。
したがって、上限金利を超える融資をしている業者は闇金業者です。なお、一般的な貸金業者の多くは15%〜18%を上限金利として設定しています。
連絡先が固定電話番号ではなく携帯電話になっている
貸金業者のホームページや勧誘メールに記載されている連絡先が固定電話ではなく携帯電話番号である場合、その業者は闇金です。
貸金業を営む場合、自治体に貸金業登録をおこないますが、その際には必ず固定電話を登録する必要があります。そして、その電話番号をホームページに掲載しなくてはなりません。
利用を検討している業者の連絡先が携帯電話だけという場合には闇金の可能性が高いので要注意です。
会社住所の記載がない場合は闇金
貸金業者のホームページなどに会社住所の記載がどこにも見当たらない場合には、その業者は闇金です。貸金業を営むためには、先ほど解説した固定電話の登録とあわせて所管の自治体に本店(支店)の住所登録を行うことが義務づけられています。
会社の住所を表記しないというのは後ろ暗いバックグラウンドがあるためでしょう。そのような違法金融は利用しないことです。
金融ブラックに融資をする業者
金融ブラックにも関わらず融資をする貸金業者というのは闇金と考えて間違いないでしょう。
金融ブラックとは、「借金の滞納・未払いがある」「債務整理をした」という情報が、信用情報機関に事故情報として登録されている状態のことです。
正規の貸金業者は、貸し付けの際に審査を行いますが、そこで金融ブラックの履歴が残っている場合は返済能力がないと判断しては融資しません。
その一方で、闇金業者は「審査無しで借りられます…」「金融ブラックOK…」といった宣伝文句で一般金融に借りられない人をターゲットにして集客をします。
つまり、「金融ブラック融資OK」を謳う貸金業者はすべて闇金ですので、決してお金を借りないことです。
正規の貸金業者の調べ方
ここまでは闇金業者の「特徴」から闇金業者を見分ける方法を説明しました。
以下では、公的機関のサイトや便利なサイトツールを用いた闇金と正規の貸金業者の見分け方をご紹介します。
金融庁のサイトで確認する
金融庁がサイト上で公開している『登録貸金業者情報検索サービス』では、貸金業法に則り運営されている正規の貸金業者を検索することが可能です。
このサービスは、貸金業登録番号が記載されているものの、闇金の疑いがある業者を検索する場合に効果的です。
もし、登録番号を検索したにも関わらず検索にヒットしない場合、未登録の貸金業者であり、その業者は闇金ですので利用しないほうが良いでしょう。
【参考】:登録貸金業者情報検索サービス(金融庁)
日本貸金業協会のサイトで確認する
貸金業界の自主規制団体である日本貸金業協会のサイトでは、闇金業者をダイレクトに検索することが可能です。
検索可能な業者は主に以下の3つです。
- 実在する業者の関連会社を装う業者
- 無登録でありながら貸金業登録番号の詐称を行っている業者
- その他悪質なヤミ金業者
検索にあたっては業者名や住所などを全て入力する必要がなく、断片的な情報だけでも検索可能です。「名前はわかるけど登録番号は不明」「電話番号のみ知っている」など、知ってる情報が限られている場合にも効果的です。
ただし、闇金は業者名や電話番号を頻繁に替えます。また、データに全ての闇金業者が網羅されているわけではありませんので、その点を注意して利用しましょう。
このような貸金業者には要注意!
最近では、実態は貸金業であるにも関わらず、個人の親切な金主を装ったり、サービス業態や名前を変えることによって、法の穴をすり抜けて営業を行う悪質業者が存在します。
これらの業者の中には適法で運営を行っているものも存在しますが、その実態は闇金融であることが多いため、利用は控えた方が賢明です。注意すべき貸金業者を解説します。
クレジットカード現金化業者
「クレジットカード現金化」とは、現金が欲しい利用者がクレジットカードのショッピング枠を使って商品を購入し、その商品をクレジットカード現金化業者に売却することで現金を入手するという換金行為のことです。
一見便利なサービスに見受けられますが、クレジットカード現金化はカード会社の規約に違反する手口を用いる貸金業者です。また、クレジットカード現金化業者の実態は闇金融であるケースも多いため、利用は控えましょう。
給料ファクタリング業者
「給料ファクタリング(給与ファクタリング)」とは、給料債権をファクタリング会社に売却することで現金化するサービスのことです。簡単に言うと自分の給料を担保にお金を借りるサービスです。
「手数料」という名目で法外な実質利息を請求されます。ファクタリング業者に支払いができず、暴力的な取立てを受ける人が続出して社会問題化しました。
給料ファクタリングは、一見目新しい現金化サービスに思えますが、実体は闇金ですので決して利用しないことです。
ツケ払い・後払い現金化
ツケ払い・後払い現金化とは、価値がない商品を購入した後、SNSなどに宣伝協力(レビュー投稿)することで現金化できるサービスです。その後、業者に後払いの代金を支払うことでサービスは完結します。
このように新しい現金化サービスにも見えますが、実際は「現金化は融資」で「支払う手数料は利息」に該当する貸金行為です。しかも、手数料を利息に換算すると超高金利です。
運営しているのは闇金業者であることがほとんどです。若年層を中心に闇金だと知らずに利用する人が跡を絶ちませんが、決して手を出してはいけないサービスです。
先払い買取
先払い買取とは商品買取を悪用したサービスです。買取代金を先払いで振込んでもらい、期日までに商品発送もしくはキャンセル料を支払うというものです。
実際には商品を発送することはなくキャンセル料の支払いをもって取引が終了します。しかし、このキャンセル料は実質的に利息であり、また利率が非常に高いため闇金と変わらない違法な融資です。
個人間融資
「個人間融資」とは、個人間でお金の貸し借りを行う行為です。SNS・掲示板などを通じてネットで個人同士が簡単につながることができるため、近年利用者が増えています
主にTwitterや個人間融資専用掲示板でお金の貸し借りがおこなわれています。
個人間融資の中には、個人の金主になりすました「闇金業者」がたくさん紛れ込んでいます。親切な個人だと思って借りた相手が闇金だったというトラブルがたくさん発生しています。
まとめ
闇金業者は、手を変え品を変えて巧妙に利用者を勧誘して、お金を騙し取ろうとします。
一見すると判別が難しい闇金もいますが、これまで解説したとおり、業態や必要情報の不備といった「特徴」で見分けることが可能です。
また、もしもお金を借りてしまってトラブルに巻き込まれたらできるだけ早く弁護士・司法書士のような専門家に相談して解決しましょう。