- 「後払い現金化」とは後払い形式の商品売買を装った闇金の手口
- 通常の闇金と同じく利息が非常に高い
- トラブルになったら弁護士・司法書士に相談するべき
2020年頃から急速に増えている新手の違法金融が「ツケ払い・後払い現金化」です。新型コロナの影響により、お金に困ってツケ払い・後払い現金化を利用したことでトラブルに見舞われる人が急増しています。
業者は形式的にはツケ払い(後払い)による商品売買を装っていますが、利用者に支払われるキャッシュバック金額と後払い金額の差額は超高額です。その差額は利息であり、実体は闇金です。
そこでこの記事では、ツケ払い・後払い現金化とは何か?その実体が闇金である理由。利用してしまったときの対処法について解説します。
※キャッシュバック金額と後払い金額の差額を金利計算することで「闇金判定ができる計算ツール」も記事内に用意しましたのでご利用ください。
ツケ払い・後払い現金化の金利が計算できる闇金判定ツール
キャッシュバック金額と後払いした金額の差額を金利計算できるツールです。数値が20%(上限金利)を超える場合、その業者は闇金です。まずは違法融資かどうかを計算してみませんか。
キャッシュバック金額 | 万円 |
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後払い金額 | 万円 |
ツケ払い・後払い現金化の仕組み
ツケ払い・後払い現金化の仕組みとは、警察に違法金融とみなされないように後払い形式で商品売買を装ったものです。日々新たな手法の悪質な現金化サービスが生み出されていますが、最も多いのは以下のようなものです。
まず業者は利用者に二束三文の商品価値がないアイテムを後払い(ツケ払い)で買わせます。そして、キャッシュバックと称して利用者にお金を支払います。その後、約10~30日後に利用者に商品代金を後払いさせるというものです。
例えば、業者は2万円のキャッシュバックをおこない、4万円の代金を後払いさせて、2万円の利益を得るというのがビジネスモデルです。
一見すると普通の商取引にも見えますが、その商品は「簡単な情報商材」「どこにでもある風景写真」「複写のアート画像」など、まったく無価値なものばかりです。しかも、キャッシュバックした金額の倍以上ものお金を後払いさせます。
このように、ツケ払い・後払い現金化は商品売買を装っているものの、実体は違法な貸金行為です。後払い現金化サービスのほとんどは闇金ですので決して利用してはいけません。
ツケ払い・後払い現金化の種類と手口
ツケ払い・後払い現金化は、現金化サービスを謳っていますが、実際は違法な貸金業者です。しかも、「利用者を騙すため」「警察からの検挙を逃れるため」に商品やサービス内容を変えるなどして巧妙化しています。
ここでは代表的な後払い現金化の手口について紹介します。普通の商品売買サービスだと勘違いして手を出さないように気をつけましょう。
キャッシュバック型
無価値な商品を後払いで購入します。すると業者からキャッシュバックと称して商品代金の半分程度が振り込まれます。
その後、利用者に商品代金全額を後払いさせるという手口です。
キャッシュバック型は後払い現金化サービスで最も多く使われている手口です。
宣伝型
宣伝型は、商品販売と同時に利用者にホームページにレビューや口コミを投稿させたり、Twitterにツイート拡散をさせることで宣伝協力費という名目でキャッシュバックします。
その後、利用者は宣伝協力費の2倍以上もの後払い金額を支払わされます。
宣伝型はいわば、もっともらしい商取引に見せるための手口として使われます。
買取型
「アマゾンギフト券」「iTuneギフトカード」「Google Playギフトカード」「JCBプレモカード」などを業者が買い取った体にして後払いさせる手口です。
業者は「ギフトカード高価買取」をホームページ上で謳っていますが、実際には買取はせずにあくまで形だけの業者は少なくありません。
これも警察からの捜査を逃れるために買取業者を装う手口です。
空売り型
空売り型では、例えば自分で撮った写真などを業者に買い取ってもらうために送ります。買い取り金額が振り込まれますが、その後、利用者は取引をキャンセルします。
利用者は支払われた金額に違約金を足して支払うという方法です。
つまり、「空売り」というかたちを用いて後払いさせる手口です。
買い物代行型
買い物代行型は、通販サイトで商品を購入して、買取業者に売却をしてお金が入金されます。その後、通販サイトに後払いで支払うというものです。
実は通販サイトも買取業者も同じ運営者で、あくまで摘発を免れるためにこのように買い物代行という体を取った手口を用いています。
ツケ払い・後払い現金化業者は違法金融の闇金である理由
ツケ払い・後払い現金化業者の実体は闇金です。闇金とは法律違反の違法金融のことですが、このツケ払い業者がなぜ闇金と言えるのか、その手口と違法性について説明します。
違法な融資の勧誘
ツケ払い・後払い現金化はおもにSNSや広告・WEBサイトなどから利用者を勧誘しています。ターゲットは「今すぐお金が必要な人」「当座のお金に困っている人」「金融ブラックの人」です。
「最短30分後に入金」「最速10分で審査が完了」「金利・利息なし」というような宣伝文句で利用者を勧誘します。
正規の貸金業者でもないのに融資をチラつかせるような勧誘・宣伝は違法行為です。このような違法に勧誘をする貸金業者は闇金です。
審査と称して詳細な個人情報を提出させる
ツケ払い業者は審査と称して様々な個人情報を提出させます。
- 顔写真付きの身分証明書
- 運転免許証
- 健康保険証
- 最新の給料明細
- 銀行通帳(入出金履歴)
- IDセルフィー(身分証明書を持って撮影した写真) ほか
通常の商取引や融資ならば、ここまで詳細な個人情報の提出を求められることはありません。闇金は支払いが滞った際に嫌がらせや取り立てをする目的で情報を提出させますが、その手口であることは間違いありません。
未登録で貸金業をしている
これまで述べてきたようにツケ払い・後払い現金化業者は商品売買を装っていますが、やっていることは貸金業です。貸金業を営む場合、金融庁と自治体への登録が義務付けられています。
しかし、ツケ払い業者は当然ながら未登録です。未登録で貸金業とみなされる行為をおこなう業者はすべて闇金融として扱われます。
法外な利息を後払いさせている
ツケ払い業者は、例えば2万円を入金したのち4万円を支払わせるように不当な利益を得ています。この差額は利息に該当しますが、金利計算すれば年利1,200%以上になります。
利息制限法では貸金業者の実質年利は20%までとされており、この法外な金利だけを見ても闇金だということが分かります。
違法な取立て・嫌がらせをおこなう
ツケ払い・後払い現金化サービスを利用した人が、業者の厳しい取立て・嫌がらせにあって、消費生活センターや司法書士・弁護士に相談するケースが増えています。
その取立て方法は闇金の定番である以下のようなものです。実態は闇金だということが分かります。
- すぐに支払わないと家に行くぞ
- 親に催促するぞ
- 会社に連絡するぞ
- 殺すぞ、逃げられないぞと脅す
- 個人情報をネット上にばらまくぞ
給料ファクタリングからツケ払いに業態を変えた闇金業者が多い
2018年頃から、給料ファクタリングという、給料を担保にお金を借りることができるサービスが話題になりました。これらの業者は「超高額な手数料を取る」「悪質な取立てをおこなう」ことにより社会問題化しました。
実体は闇金であることから、警察は厳しい取締りをおこなった結果、ファクタリング業者は今ではずいぶんと少なくなりました。しかし、給料ファクタリング業者の多くは新たな闇金商法として、検挙されにくいツケ払いに業態を変えたと言われています。
現金化業者を装い闇金に個人情報を売る名簿業者にも要注意
後払い現金化業者の中にはホームページやSNSを介して「便利なサービス」「高い買取率」などを“売り文句”にして利用者を積極的に集めている業者もいます。
それらの中には名簿業者が潜んでいるので要注意です。名簿業者はお金に困っている利用者のメールアドレス・電話番号・SNSアカウントなど個人情報を集めて闇金業者に販売します。
これらの名簿は高値で取引できるために、個人情報を抜き取ることを目的にする名簿業者がいますので要注意です。そのような現金化業者に登録してしまったら、毎日闇金からの営業電話やメールに悩まされることになります。
ツケ払い・後払いで困ったときの相談相手
ツケ払い・後払い現金化は違法金融ですが、表面上は物販業者のように装って闇金には見えないようにしています。そのような業者とのトラブルで困った場合はどこに相談すればいいのでしょうか。
国民生活センター
商取引のトラブルの相談相手として名前がよくあがるのが国民生活センター(消費生活センター)です。国民生活センターは商品やサービスのトラブル窓口として国がつくった相談機関です。
ここでは、電話相談で集めた情報をもとに相談者にアドバイスをしたり適切な相談窓口を紹介するのが仕事です。今後の経済的な立て直しの相談や法的機関の紹介を受けるのは良いでしょう。しかし、国民生活センターはあくまで相談窓口であって、トラブルには介入しません。
「支払期日が迫っている」「脅されている」「執拗な取立てを受けている」というような緊急時に業者と交渉をおこなうようなことはしてくれないことを理解しておく必要があります。
警察
警察は国民の安全生活を守るのが仕事ですが、その中には悪質商法・違法金融などの取り締まりも含まれます。警察は悪事の明らかな証拠をもとに検挙に動きますが、一方で「民事事件」「グレーな事件」においては証拠が揃うまでは後回しします。
ツケ払い・後払い現金化は巧妙に「商品売買」「商取引」を装っています。実体が中々掴めないのが実情です。
日本弁護士連合会は2021年6月に警察や金融庁に取締の徹底を求めていますが、具体的な検挙事例は少ないようです。警察に相談してみるのは良いですが、すぐに捜査に動いてくれない可能性が高いケースがあります。
【参考】:いわゆる「後払い現金化」等の新手のヤミ金融の徹底的な取締りを求める会長声明|日本弁護士連合会
司法書士・弁護士へ相談すること
闇金問題をすぐに解決してくれるのが司法書士・弁護士、つまり法律の専門家です。これらの専門家は第三者とのトラブルに介入して交渉代理人になれる唯一の存在です。
闇金案件を専門に取り扱う司法書士・弁護士に依頼すればすぐに取立てをストップしてくれます。ツケ払い・後払い現金化のような違法金融問題にも精通しており交渉経験も豊富です。
「支払いができない」「嫌がらせに遭っている」「会社に取り立ての電話がかかってくる」というような困り事があるならば、現状では司法書士・弁護士に依頼するのがベストな選択と言えるでしょう。まずはこれらの専門家に相談することをオススメします。
後払い現金化のトラブル事例
ツケ払い・後払い現金化被害の体験談
ツケ払い・後払い現金化を利用して被害に遭った方が当サイトへの実際に相談した内容を体験談としてまとめました。ツケ払い・後払い現金化業者のほとんどが闇金ですので、手を出したらこのような目に遭います。決して利用してはいけません。
後払い現金化を闇金だと知らずに利用した…
闇金とは知らずに後払い現金化を利用してしまいました。今、携帯にはものすごい数の取立ての電話がかかってきます。支払わなければ会社にも連絡すると脅されています。返せない私が悪いのですが、このままでは会社もクビになってしまいます。支払いの免除及び督促の停止などお願いできないでしょうか。
(20代女性)
手数料が高いので返せない…
ツケ払いに立て続けに5件借りましたが初回の支払いが困難になっています。借りたものは返さなくてはいけないと思っていますが、手数料が高いのでもうすでに限界が来ています。弁護士さんの力を借りないと解決できないと思い相談させていただきます。助けてください!
(20代男性)
どこからも借りられずに後払い現金化にお金を借りた…
仕事が水商売でどこからも借りられず、後払い現金化は審査が無いということを聞いて1社に2万円借りました。そのときは相手を闇金だと知らなかったのですが、LINEに毎日何回も催促の連絡が来るのでおかしいと思って業者名を検索したら闇金であることがわかりました。お金を返さないとまずいでしょうか?とにかくこの業者との関係を切りたいです。相談に乗ってもらえないでしょうか。
(30代男性)
ツケ払い・後払い現金化についてのQ&Aサイトの投稿
ツケ払い・後払い現金化の実態を知るにはYahoo知恵袋のようなQ&Aサイトが役に立ちます。実際に後払い現金化を利用したユーザーと知識を持っているユーザーの質問と回答にはリアルな情報が聞こえてきます。いくつか参考までにご紹介します。
質問
後払いアプリの現金化って何ですか?
たくさん現金化する業者がいるみたいですがどういうシステムなんでしょうか。
現金化して得するんですか?
どういう人が利用するのですか?回答
基本は業者が指定したものを購入して
購入金額の85%-90%位で買取してくれるというのが多いかと。
そもそも10%-15%引かれてますし
そこから振込手数料が引かれますし
何しろ後払い決済は基本1万円借りたとしたら500円〜1000円程度手数料を乗せて返すと思うので大分大損こくとは思いますがお金に困ってる人は使うのでしょう。
同じようなもので給料ファクタリングといって翌月の給料を担保にお金を借りる物もあります。【引用】:YAHOO!知恵袋
質問
後払い現金化って、ニュースで取り上げられていたけど、何が違法なんですか?
クレジットで商品買って、それ売って現金手に入れるって、何か法律に引っかかるんでしょうか?回答
クレジット現金化と、後払い現金化は違います。後払い現金化は画像データなどの商品を代金後払いで販売して、商品のレビューを書き込む謝礼やキャッシュバックの名目で利用者に現金を融通するものです。キャッシュバックされた額の何倍もの購入代金を業者に支払うことになる為、利息制限法違反にあたるのではないかと問題になっています。
更に、商品として利用されるのは風景写真のほか、ゴルフレッスンの解説文やギャンブル攻略法のデータなど。いずれも金銭的な価値はほとんどゼロです。出資法違反にもなるのではと言われています。
【引用】:YAHOO!知恵袋
質問
後払い現金化を利用してしまい、本日支払い予定でしたが、指定された口座に振り込もうとしたら、口座番号が登録されてないとのことでした。
なので支払いができていません。LINEで再度口座番号を聞いても、電話をしても繋がりません。これは後払いの会社に何かあったのでしょうか?心配になり、司法書士に電話しても、このパターンが初で、今の状態では動けないとの事でした。回答
可能性だけで書きます。
①別件で何らかの犯罪を犯し、凍結された
②支払遅れを作り出し利子を取る。口座番号の指定はどうやってしましたか?証拠は保存しましょう。【引用】:YAHOO!知恵袋
質問
後払い現金化を利用していますが、金利が高く払えなくて困っています。元々の原因は借金の返済ができなく、任意整理をしていたのですが
債務整理の費用もそれなりにかかってしまったため家に入れるお金がなかったので後払いを利用したという流れです。家族には利用していることは秘密にしているので、絶対にバレたくありません。
このまま返済ができないままだとしたら、連絡がすごい来てしまってバレてしまうんじゃないかと不安です。
連絡先には職場の番号も書いているので職場にも電話でもかけられてしまったら本当に困ります。返済できないのは自分がいけないのはわかっていますが、実際返済ができないので困り果てています。
返済日は3日後です。
どうにもならないのはわかっていますが、怖くて知恵袋に投稿しました。
お読み頂きありがとうございました((+_+))
回答
そもそも後払い現金化というのは、なんら
市場価値のない商品を高額で販売して高額なキャッシュバックをしていると言う方法なので違法行為となります。合法と違法の境界線等についてはここのホームページで詳細に記載されています。
https://anshinmarufuku.com/blog/20210206-2/
やはりお金は節制しないといけませんね【引用】:YAHOO!知恵袋
質問
後払い現金化サービスを利用してしまって後悔しています。
きっかけはコロナ禍での給料が減少したことなのですが、今では7社以上の後払いツケ払いの業者を使っていてなかなか完済出来ずにいます。給料もほぼ返済に充てていて、何のために働いているのかわかりません。
けれど返済をしないと会社に連絡をするなどと言われているので返済をしない訳にもいきません。
返済も苦しいですし会社に連絡がいって迷惑もかけたくありません。
このような状態になったのは自分のせいですが、どうにもならなくて困っています。
弁護士に頼めば支払い義務がなくなるというのを聞いたことがあるのですが
これって本当なのでしょうか?こういった知恵が全くありませんので、どなたかアドバイスをください。
よろしくお願いします。
回答
後払いを悪用した現金化は詐欺で犯罪
自己破産しても詐欺行為によるものである以上免責されず返済義務は残るし、刑事事件になり前科が付く上に金融ブラック登録されたりすることになる。
【引用】:YAHOO!知恵袋
質問
後払いツケ払い現金化という違法の給料ファクタリングに近いものを利用してしまい支払いに悩んでます。
ここ3ヶ月くらい借りては返すを繰り返しの自転車操業を繰り返しています。
しかし今月は返済額が多額になってしまい、給料だけでは支払えないぐらいの額を利用してしまい…このままでは支払い出来ず業者から会社に催促の連絡がいってしまいクビになってしまいます。
どうしたら良いかわかりません。利用してしまった自分が悪いのは解っています。
なにかアドバイスお願いします。
司法書士や弁護士の方に相談すると対応していただけるのでしょうか?回答
ファクタリング、闇金対応の司法書士に相談すればすぐ解決してくれると思います。費用はかかりますが、支払えないなら即相談です。【引用】:YAHOO!知恵袋
ツケ払い・後払い現金化の事件(ニュース)
ツケ払い・後払い現金化は、新たな手口の闇金としてニュース報道で、利用する危険性について紹介されています。残念ながら、その手口が巧妙なせいもあって警察に検挙された事例は少ないというのが実情です。今後、警察の捜査が進み逮捕者は増えるものと考えられます。
債務者の骨の髄までしゃぶり尽くそうと、闇金業者は法の網の目を掻い潜り、あの手この手で荒稼ぎを目論む。
昨年4月の民法改正で債権買い取りの規制が緩和され、市場規模が拡大したのが「ファクタリング」だった。例えば、医療業界で行われるファクタリングは、病院が看護師の人件費捻出などを目的に2~20%の手数料を業者に支払ったうえで、「診療報酬債権」を売却。一方、業者は2カ月後に社保などから給付される診療報酬で回収を図る。また、建設業界の場合、建設会社が発注元から請負代金が納められるまでの間、人件費や資材購入費の不足を補おうと、「請負債権」を業者に売却し、資金繰りに充てるのである。
【引用】:「給与ファクタリング」の次なる手口「後払い現金化商法」とは 金融庁が「新手の闇金」と見解 | YAHOO!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/bb171b97e9e00ceec1ba6e0e45c1bdeb7e101c94 (リンク切れ)
ほとんど価値のない商品を客に買わせ、宣伝費などの名目で金銭を融通する「後払い現金化商法」が横行している。無登録営業の業者が多く、渡した金額より高い商品の代金を支払わせて利息としており、警察当局はヤミ金融の新たな手口とみて、摘発を強化している。
ほぼ無価値の商材を後払いで買わせ、「キャッシュバック」と称して現金を融通した後に高額の代金を回収する「後払い現金化商法」と呼ばれる手口で違法な貸金業を営んだとして、北海道警は29日、千葉県の40歳代の男らを貸金業法違反(無登録営業)の疑いで逮捕する方針を固めた。
消費者庁は16日、価値のない商品を後払いで客に買わせ、現金を融通する「後払い現金化商法」への注意を呼びかけた。
同庁によると、業者はSNSで「即日現金化」などと宣伝。画像データといった無価値な商品を後払いで購入させ、「キャッシュバック」などの名目で現金を即座に支払う。客はその後、受け取った金額よりも高額の商品代金の支払いを求められるという。
インターネット上で価値のない写真などを代金後払いで購入契約させ、感想の投稿謝礼などとして現金を融通する「後払い現金化」が横行している。高金利での貸し付けにあたる疑いがあり、被害相談も相次ぐ。専門家は新手のヤミ金融と位置づけ、「法の網をかけるべきだ」と訴えている。
ほとんど価値のない商品を代金後払いで販売するように装い、一部をキャッシュバック名目で融資する商法が横行している。「後払い・ツケ払い現金化」などと呼ばれ、違法な高金利での貸し付けにあたる疑いがある。利用者らが一斉に提訴する動きも出てきた。
インターネットで買い物をしてキャッシュバックを受け、後に代金を払う「後払い現金化」が広がっている。実態は法外な利息の返済を迫るヤミ金だとして、司法書士らでつくる「大阪クレサラ・貧困被害をなくす会(大阪いちょうの会)」が2日に記者会見し、注意を呼びかけた。6日に無料の電話相談会を開く。
「最短10分で現金化」「レビューを書くだけで現金報酬」。ネット上で「後払い現金化」を勧める業者のサイトには、こんな言葉が並ぶ。購入を申し込んだ客が「商品」の感想を投稿するとすぐ、「お礼」として代金の半額ほどが振り込まれる仕組みだ。客は代金全額を期日までに払う必要がある。
まとめ
ツケ払い・後払い現金化は怪しい金融業者だとわかっていても今すぐお金が必要な人は利用してしまうという現状があります。結果的に違法な手口に悩まされる方が増えています。
ツケ払い・後払い現金化業者は闇金ですので、できるだけ早く対処して解決しないと、いつまでも借金地獄から抜け出せなくなります。これら悪質手口への法整備が進んでいない中では弁護士・司法書士に相談して早めに対処するのが適切な対応方法です。