- 闇金の取り立て手口は巧妙化・悪質化している
- 闇金から強要されて犯罪行為に加担し、逮捕されるケースが後を絶たない
- 闇金からの取り立てに自分で対応するのは危険である
- 取り立てを止めるには弁護士・司法書士へ相談することが重要である
闇金から借金をすると過激な取り立てを受け、何とかして返済しなければ身の危険を感じる事態に追い込まれてしまいます。
しかし、闇金による取り立ての手口は違法なものばかりなので、言われるがままに支払う必要はありません。正しく対処すれば、取り立てを止めて平和な生活を取り戻すことが可能です。
この記事では、闇金の違法な手口を詳しくご紹介するとともに、取り立てを止める方法についても解説します。
闇金の取り立て手口は巧妙化・悪質化している
闇金の取り立てといえば、次のような手口をイメージする方も多いのではないでしょうか。
- 殴る、蹴るなどの暴力を振るわれる
- 自宅の玄関や壁、車などの物を破壊される
- 拉致され、家族がお金を持ってくるまで監禁される
- いわゆる「タコ部屋」に連れて行かれ、重労働を強制される
かつての闇金は、このような取り立てを行っていたこともありました。現在でも皆無とまではいえませんが、直接的な暴行を伴う取り立ては、かなり影をひそめています。
最近の闇金による取り立ては、言葉による暴力や脅し・恫喝によって借主を精神的に追い込むとともに、SNSなどで借主や関係者の個人情報を晒すなど、新たな手口を用いるようになっています。
つまり、以前よりも警察に発覚しにくく、かつ、借主に重大な精神的ダメージを負わせるように、取り立ての手口は巧妙化・悪質化しているのです。
闇金の違法な取り立ての手口
それでは、最近の闇金の違法な取り立ての手口を具体的にみていきましょう。
執拗に電話やメールで催促してくる
闇金への返済が遅れると、まずは電話やメールで執拗に返済を催促されます。それも1度や2度ではなく、昼夜問わず頻繁に催促されるのが特徴的です。1日に100件を超える電話やメールの着信があるケースも少なくありません。
このような鬼電・鬼メールは、実際に利息だけでも支払うまで止まらないこともあります。
言葉で脅迫してくる
闇金が電話やメールで催促する際には、ドスのきいた大きな声で、内容的にも身の危険を感じるような文言で脅迫してきます。
「払わなければ命の保証はないと思え」「何をしてでも金を作って支払え」「家族がどうなっても知らないぞ」など、さまざまな脅し文句を用いて精神的に追い込んでくるのです。
職場に電話をかけてくる
借主本人に催促してもすぐに返済されない場合、闇金は職場に電話をかけてきます。そのために闇金は、融資の際に「審査のために必要」などの口実で、職場の連絡先から家族、親戚、友人、知人に至るまで、個人情報を幅広く提出させているのです。
闇金からの電話に職場の人が出たら、「○○さんに代われ」「○○さんが借りた金を返さない」などと言うだけでなく、「会社が立て替えて支払え。それまで何度でも電話するぞ」などと、まくし立てるのが闇金の常套手段です。
職場へのこのような電話は営業妨害にもなるので、会社としては、闇金にお金を支払うか、借主である従業員に辞めてもらうか、どちらかを選ばざるを得なくなるでしょう。
借主にとっては、仕事を辞めると生活ができなくなりますし、かといって、職場に迷惑をかけるわけにもいかないため、何としてでもお金を作るしかないという精神状態に追い込まれてしまいます。
家族・親戚に電話をかけてくる
闇金は職場への電話と併せて、家族や親戚にも電話をかけてきます。
電話の内容は、「○○に今すぐお金を返済させろ」「身内の借金は肩代わりして払うのが筋だ」などといったもので、やはり頻繁かつ執拗にかかってくるケースがほとんどです。
これによっても借主は精神的に追い込まれますが、家族や親戚が借主を助けるために肩代わりして支払うケースも少なくありません。闇金としては少しでも多くのお金を巻き上げることができればよいのですから、家族や親戚が支払えば好都合です。
ただし、その後も闇金が「まだ借金が残っている」など、さまざまな言いがかりをつけて催促を続けるケースが多いことにも注意しなければなりません。
友人・知人や近所の人にまで電話をかけてくる
さらに、闇金は友人や知人、場合によっては近所の人にまで電話をかけてくることがあります。
借主としては、「身内の人はともかく、友人や知人にまでは迷惑をかけられない」「近所の人に迷惑がかかると生活していけない」という考えから、極度のプレッシャーを抱えてしまうことになります。
このようにして、闇金は徹底的に借主を精神的に追い込み、何としてでもお金を支払わせようとするのです。
新たな借主の紹介を強要する
少し変わった取り立ての手口として、新たな借主を紹介するように求めて、それと引き換えに利息を減額するなどといったものもあります。
闇金としては、新たな「カモ」を見つけることにより、さらに多額のお金を巻き上げることが可能となりますので、新たな借主の紹介を強要してくることもあるのです。
しかし、闇金からの借入には法外な利息を伴うため、新たな借主もすぐに返済できなくなり、違法な取り立てを受けてしまうことになるでしょう。
もし、友人や知人などを闇金に紹介すれば、人間関係が破壊されることにもなりかねません。
個人情報を晒して誹謗・中傷する
ここからは、最近、急増している取り立ての手口をご紹介します。
まずは、闇金が握っている借主の個人情報をインターネットで晒して、誹謗・中傷するというものです。
例えば、SNSで借主の氏名や連絡先、勤務先の名称や連絡先、場合によっては家族の氏名なども晒し、「この人は借りたお金を返さないドロボー」「人間のクズ」などのコメントを投稿して拡散する、といった具合です。
そして、借主に対して「削除してほしければ金を返せ」と迫ります。
個人情報を晒す前に、「個人情報を晒されたくなければ今すぐ金を返せ」と脅迫するケースも多いです。
犯罪行為に加担させる
最近は、返済できなくなった借主に対して、犯罪行為の手伝いを強要するケースも急増しています。その見返りとして借金を減額したり、利息を負けたりするのです。
犯罪行為の内容としては、振り込め詐欺など特殊詐欺のかけ子や受け子、出し子、違法薬物の運搬、強盗や空き巣の実行役などが多いですが、多岐にわたります。
闇金は、警察に発覚しやすい実行役を借主などに担わせることにより、自分たちには警察の追っ手が及ばないようにしつつ、莫大なお金を手に入れようとするのです。
厳しい取り立てはせず、いつまでも利息をむしり取る
闇金の中には、あえて厳しい取り立てをせず、借主が払えるときに払ってもらえばよいというスタンスをとる者もいます。いわゆる「ソフト闇金」と呼ばれる存在です。
闇金としても、違法性が高い取り立てを行うと、警察に逮捕されるリスクが高まることを知っています。そこで、厳しい取り立てはせず、その代わりに利息を引き上げるなどして、いつまでも返済を続けさせようとするのです。
借主にとっては良心的な対応に見えるかもしれませんが、法外な利息を支払い続けることにより、かえって金銭的な被害が拡大してしまうことに注意が必要です。
闇金から取り立てを受けたときに知っておくべきこと
闇金から違法な取り立てを受けたときに正しく対処できるようになるために、まずは以下のことを知っておきましょう。
闇金は存在自体が違法
闇金は、貸金業者としての登録をせずに、不特定多数の人に対してお金を貸し付けています。この行為だけでも、貸金業法違反という犯罪に該当します。
その上、闇金は借主に対して違法な取り立てを行って精神的に追い込み、莫大なお金を巻き上げているのです。
つまり、闇金は最初から法律を無視した違法な存在といえます。
闇金から借りたお金は返済しなくてよい
闇金からの借入には高金利が伴いますが、出資法の上限金利(年109.5%)を著しく超える暴利を伴う貸付は、出資法違反という犯罪に該当します。そのため、闇金との契約は公序良俗に反し、民事上も無効です。
そして、闇金からの融資として受け取ったお金は不法原因に該当するため、闇金には返還請求権が認められません。
したがって、法律上、闇金から借りたお金を返済する義務はありません。
闇金からの借金は債務整理では解決できない
闇金はそもそも法律を無視した存在ですので、債務整理という法的な手段では闇金問題を解決することができません。
実際、闇金に対して「返済できないので自己破産をします」と言っても、「自己破産しても関係ない。どこまでも追い込んでやるぞ」と言われ、違法な取り立てが続くだけです。
闇金との契約は法律上無効ですので、自己破産や個人再生の対象にもなりません。
したがって、闇金問題は別の方法で解決する必要があります。
自分で闇金に対応するのは危険
自分で闇金に対応しようとすると、前項でご紹介した違法な取り立てがエスカレートしてしまいます。
金銭的に莫大な被害を受けるだけでなく、周囲の人たちに多大な迷惑をかける上に、個人情報の拡散や犯罪行為への加担により、人生を棒に振ることにもなりかねません。
具体的な対処法は次項でご説明しますが、警察や弁護士・司法書士といった専門家の力を借りることが重要です。
闇金の取り立てを止める方法
闇金の取り立ては、以下の方法で止めることができます。
返済を止める
まずは、闇金から脅されても返済はしないようにしてください。
先ほどもご説明したとおり、闇金から借りたお金を返す必要はありません。闇金も、それを承知の上で借主を脅してお金を巻き上げようとしているのですから、少しでも返済すると闇金の思うつぼとなり、次々にお金を要求されることになります。
闇金に返済することで問題を解決することはできないということを、まずは知っておきましょう。
犯罪行為の強要には絶対に応じない
「犯罪行為を手伝えば借金をチャラにしてやる」などという闇金からの提案に応じてしまう人が後を絶ちませんが、絶対に応じてはいけません。
闇金から指示される犯罪行為は組織的犯行に該当しますので、末端の実行役も悪質とみなされ、初犯でも逮捕され重く処罰される可能性が高いです。
借金のために人生を棒に振ることにもなりかねませんので、絶対に犯罪行為に加担してはいけません。
証拠を確保する
闇金による貸付や取り立ては犯罪に該当しますが、その実態を証明するための証拠を確保しておくことも重要です。
落ち着いて、以下のような証拠を集めましょう。
- 闇金との通話を録音したデータ
- メールやLINE、SMSなどで闇金とやりとりしたログのスクリーンショット
- お金のやりとりが記録された通帳の履歴や振り込み明細書など
警察に相談する
違法な取り立てを受けて身の危険を感じたときは、躊躇せず警察に相談してください。証拠を持参して相談すれば、警察が対応してくれる可能性があります。
近年の闇金は足がつかないように工夫して営業しているため、警察が動いたとしてもすぐに逮捕してもらえる可能性が高いとはいえませんが、警察から警告の電話をかけてもらうことにより、一時的に取り立てが止まるケースは多いです。
ただし、警察に相談するだけでは根本的な解決にはならないことが多いので、併せて、弁護士または司法書士に相談することも重要となります。
弁護士・司法書士に相談する
闇金問題を根本的に解決するためには、弁護士や司法書士という法律の専門家の力を借りることがベストです。
相談するだけでも、闇金から取り立てを受けたときの受け答えのポイントや、証拠の集め方などについて、具体的なアドバイスが受けられます。
問題解決を依頼すれば、弁護士・司法書士は以下でご説明するように、借主の味方として迅速に動いてくれますので、スムーズな解決も期待できます。
闇金問題の解決を弁護士・司法書士に依頼するメリット
闇金問題の解決を弁護士・司法書士に依頼することで得られるメリットは、以下のとおりです。
- 闇金とのやりとりを代行してもらえるので、自分で闇金に対応する必要がない
- 借主の味方になってもらえる
- すぐに動いてもらえる
- 闇金に対して取り立てを止めるように警告し、交渉してもらえる
- 必要に応じ、法的措置による根本的解決を図ってもらえる
- 闇金に支払ったお金を取り戻してもらえることもある
多くの場合は、弁護士・司法書士が介入し、闇金に連絡をして警告するだけで取り立てが止まります。闇金も、弁護士・司法書士に依頼した借主からお金を取るのは難しいことを知っているので、他の顧客にターゲットを移すのです。
それだけでは取り立てが止まらないケースもありますが、その場合には、闇金が使用している携帯電話の利用停止や銀行口座の凍結、刑事告訴、民事訴訟などの法的措置も駆使して、根本的な解決を図ってもらえます。
まとめ
闇金による取り立ての手口は年々、巧妙化・悪質化しています。自分で対応していると金銭的にも精神的にも追い込まれてしまい、社会生活にも支障をきたすおそれが強いです。
しかし、闇金は違法な存在ですので、弁護士・司法書士という法律の専門家によるサポートを受けることで、取り立てを止めることができます。
違法な取り立てから逃れて平和な生活を取り戻すためにも、早めに弁護士・司法書士へ相談してみるとよいでしょう。


