お金を貸した相手が音信不通に！対処法や注意点を解説

「お金を貸した相手と連絡が取れなくなった」といった場合、緊急を要することが多いです。相手があなたの大切なお金を勝手に使い込んだり、浪費したりする可能性があるからです。

至急回収しなくてはならないケースも多いでしょう。そんな時にはできるだけ相手の居場所を突き止める必要があります。

本記事では、お金を貸した相手が音信不通になった場合の具体的な解決策を詳しく解説します。

SNSや人探し掲示板を活用した自力での探索方法から、法的措置の方法まで、状況に応じた対処法を紹介します。さらに、弁護士や探偵への依頼、警察への相談など、専門家の力を借りる方法についても、そのメリットや費用、依頼の流れを解説します。

お金を貸して困っている方は、ぜひ参考にしてください。

音信不通の相手を自力で探すのは難しい

お金を貸した相手と連絡が取れなくなった場合、自力で探し出すことは難しいものです。自分でできる調査には限界があり、以下のとおり方法も限られています。

• SNS
• 人探し掲示板
• 共通の知人や相手の家族

まず試せるのは、SNSを活用する方法です。FacebookやX（旧Twitter）、Instagramなどで相手の名前を検索し、最新の投稿や位置情報をチェックしてみましょう。共通の友人がいれば、その人のアカウントから情報を得られるかもしれません。

人探し掲示板の利用も一つの手段ですが、個人情報の取り扱いには十分注意が必要です。虚偽の情報や悪用のリスクもあるため、慎重に行動しましょう。

最後に、共通の知人や相手の家族に連絡を取ってみるのもおすすめです。相手の現状や連絡先の変更について、何か情報を持っている可能性があります。ただし、プライバシーに配慮し、強引な追及は避けましょう。

これらの方法を試しても見つからない場合は、専門家の力を借りることを検討してみてください。

お金を貸した相手と連絡が取れなくなった場合の対応

大切なお金を貸したのに、相手と連絡が取れなくなってしまった。そのような状況に陥ると、不安や焦りを感じるのは当然です。しかし、慌てて行動を起こすのは得策ではありません。まずは冷静に状況を分析し、適切な対応を考えることが重要です。

この章では、連絡が取れなくなった場合の初期対応から、法的手段の検討、専門家への相談まで、段階的な対処方法をご紹介します。

連絡手段の再確認

お金を貸した相手と連絡が取れなくなった場合、まず行うべきは連絡手段の再確認です。相手が意図的に連絡を避けているのか、単なる行き違いなのかを見極めましょう。

• LINEの既読表示の有無を確認する
• 固定電話と携帯電話の両方に電話する
• 留守番電話にメッセージを残す

音信不通の場合は、法的措置を検討する必要があります。

法的措置の検討

法的措置は主に４つの方法があります。

• 内容証明郵便の送付
• 支払督促
• 少額訴訟
• 通常訴訟

「内容証明郵便の送付」は、相手に正式に返済を求める文書を送り、その内容を法的に証明する方法です。債務者に対して支払いの意思を再確認し、法的な圧力をかける効果があります。

「支払督促」は簡易裁判所で行うもので、書類審査のみで進められます。相手が異議を申し立てなければ、裁判所から支払命令が出され、強制執行も可能です。

60万円以下の請求には「少額訴訟」が適しています。通常1日で審理が終わるため、早期解決が期待できます。ただし、相手が異議を申し立てると通常訴訟に移行します。

より高額な請求や複雑な案件の場合は「通常訴訟」になることもあります。裁判所での審理が必要で、証拠提出や主張の立証が求められます。

どの方法が適しているのかは、専門家に相談して決めましょう。

専門家への相談

自力では状況が進展しない場合は、弁護士や探偵などの専門家に相談しましょう。

弁護士への相談は、法的な観点から問題解決を図る際に有効です。弁護士は借金回収に関する法的手続きに精通しており、相手への返済催促から訴訟手続きまで、幅広くサポートしてくれます。

とくに、相手が返済意思を示さない場合や、音信不通が続く場合には、法的措置を講じる際の専門的なアドバイスが得られます。

一方、探偵への相談は、失踪した相手を見つけ出すのに効果的です。探偵は独自のネットワークや調査技術を駆使して、一般人では得難い情報を収集します。調査結果は、法的手続きの際の証拠としても活用できるため、借金回収に役立ちます。

ただし、相手が詐欺行為を行っている可能性がある場合は、警察への相談もあわせて検討すべきでしょう。

借用書の有無による対応の違い

借用書は、金銭貸借の重要な証拠です。お金を貸した際、借用書の有無によって対応方法が異なります。

ここでは、借用書がある場合とない場合の対応の違いを説明します。また、貸し借りの証拠となるものも紹介するので参考にしてください。

借用書がある場合の流れ

借用書がある場合、法的に有利な立場で返済を求めることができます。まず、借用書の内容を再確認し、貸付金額や返済期日、利息などの詳細を把握しましょう。これらの情報は、返済請求の根拠となります。

次に、相手に連絡を取り、返済を促します。この際、返済期限や方法を明確に伝えることが重要です。

連絡が取れない場合は、内容証明郵便を送付します。これは法的な圧力をかける手段として有効で、後の法的手続きの際にも証拠として使えます。

それでも返済がない場合は、法的手続きを検討します。借用書は裁判所での有力な証拠となるため、訴訟を起こす際に大きな強みとなります。少額訴訟や支払督促など、状況に応じた適切な手続きを選択しましょう。

借用書がない場合の流れ

借用書がない場合でも、諦める必要はありません。まず、口約束でもお金を貸した事実が確認できれば、金銭消費貸借契約は成立します。相手との会話やメッセージのやり取りを思い出し、貸付の事実を確認しましょう。

この際、証拠集めが重要です。銀行振込の明細や、相手とのメール、SNSでのやり取りなど、お金を貸した事実を示す間接的な証拠を集めます。これらは後の法的手続きで重要な役割を果たします。

次に、相手に連絡を取り、返済を促します。この際、具体的な金額や貸した日付を明確に伝え、返済の意思を確認することが大切です。

連絡が取れない場合は、内容証明郵便で返済請求を行います。お金を貸した事実と返済要求を記載し、相手に正式な形で通知します。

それでも返済がない場合は、法的手続きを検討します。借用書がないため証明は難しくなりますが、集めた証拠をもとに主張を組み立てます。

早めに専門家に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。

貸し借りの証拠となるもの

貸し借りの証拠となるものは、以下のものが挙げられます。

• 借用書や契約書
• 銀行の振込明細書や通帳
• メールやLINEなどのメッセージ
• 会話の録音

最も強力な証拠は借用書や契約書です。これらは貸し借りの詳細が書かれた公式文書であり、法的にも高い信頼性があります。金額や日付、返済期限などが明記されているため、争いが生じた際の有力な根拠となります。

銀行の振込明細書や通帳も重要な証拠です。

メールやLINEなどのメッセージも証拠として認められ、返済の約束や金額の確認が記録されていれば、有効な証拠となるでしょう。

会話の録音も状況によっては証拠として使えます。ただし、録音には法的な注意点があるため、使用する際は慎重に検討する必要があります。

法的手段を視野に入れた対応策

お金を貸した相手が音信不通となった場合、最終的には法的手段を検討する必要が出てくるかもしれません。しかし、いきなり訴訟を起こすのではなく、段階的なアプローチが重要です。

ここでは、法的手段を視野に入れた対応策として、内容証明郵便の送付から始まり、支払督促、少額訴訟、そして通常訴訟までの流れを説明します。

内容証明郵便を送る

内容証明郵便は、郵便局が文書の内容や送付日、差出人、宛先を証明するサービスです。

法的な証拠として認められるため、相手が「郵便を受け取っていない」と主張することが難しくなります。また、債権の消滅時効を6ヶ月延長する効果もあり、債権回収のチャンスを広げることができます。

支払いがない場合は、支払督促や少額訴訟などの次のステップに進みましょう。

内容証明郵便を作成する際は、以下の項目を記載しましょう。

• 督促状であること
• 日付
• 相手方の住所・氏名
• 自分の住所・氏名
• 支払うべき金額
• 支払期日
• 期日までに支払わなかった場合の措置（例：法的手段を取る旨）

郵便局での手続きは比較的簡単で、作成した文書を3部用意し、「内容証明郵便で送りたい」と伝えるだけです。1部は相手に送付され、1部は郵便局で保管、残り1部は自分の控えとなります。

支払督促を送る

支払督促は、債権回収の有効な手段の一つです。簡易裁判所に申し立てることで、相手に金銭の支払いを求める法的手続きを進められます。書類審査のみで行われるため、通常の訴訟よりスムーズに進みます。

手順としては、まず簡易裁判所に申し立てを行います。裁判所が申し立てを認めると、相手方に通知が送付されます。相手には2週間の異議申し立て期間があり、この間に異議がなければ督促内容が確定します。確定後は強制執行も可能です。

効果が見られない場合は、少額訴訟や通常訴訟など、状況に応じた法的手続きを検討します。

60万円以下の場合は少額訴訟を利用する

少額訴訟は、60万円以下の金銭トラブルを解決する手段です。

手続きの流れは比較的シンプルで、まずは訴状を簡易裁判所に提出します。審理は原則として1回で行われ、その日のうちに判決が下されます。

判決後、相手が支払わない場合は強制執行の手続きを取ることができます。これにより、相手の財産を差し押さえることも可能です。

ただし、同一の簡易裁判所での少額訴訟は年間10回までという制限があります。また、相手が異議を申し立てた場合、通常訴訟に移行する可能性もあります。

金額が大きい場合は通常訴訟を行う

通常訴訟は、少額訴訟と違い金額の制限がないため、請求額が60万円超のケースに有効です。

相手の住所や居場所がわからない場合でも、公示送達として、法的に送達したものとして手続きを進められます。

訴訟の流れは、訴状の提出から始まり、期日の連絡、事前聴取、答弁書の受け取り、法廷での審理、判決に至ります。この過程で、貸し借りの事実や金額を証明する必要があります。

通常訴訟は専門知識と時間が必要なため、弁護士に相談のうえで検討するのがおすすめです。

探偵に依頼してお金を貸した相手を探すメリット

探偵に依頼するメリットは以下のとおりです。

• 相手を探し出せる可能性が高い
• 時間や労力をかけずに証拠を集められる

探偵は失踪者捜索の専門家であり、独自の調査技術やネットワークを活用して、一般人では見つけられない相手を効率的に探し出すことができます。

また、証拠収集能力も優れているため、法的手段をとるために必要な証拠を集めてくれます。

さらに、探偵に依頼することで、自己調査に伴う違法行為のリスクや相手との関係悪化を回避できます。探偵は法律の範囲内で調査を行うため、安全かつ合法的に情報を収集可能です。

失踪者を探す精神的ストレスからも解放され、適切なアドバイスやサポートを受けられます。

行方調査・人探しで探偵にできること

お金を貸した相手を探したい際に探偵ができることは以下のとおりです。

• 行方調査/人探し
• 証拠集め

探偵は対象者の生活実態、家族、地元、縁の地などを失踪可能先を調査し、どこにいるのか、どのような状況にあるのかを把握して報告します。また、法的手段をとるための証拠も集めます。

探偵に依頼する際は、公式サイトの情報や口コミ・評判を確認し、信頼できる業者を選びましょう。

探偵に依頼する場合の相場費用

探偵に依頼する際の費用は、調査内容や地域によって異なりますが、一般的な行方調査の相場は10万円〜50万円程度です。この金額は、調査員の人数や調査にかかる時間によって変動します。

例えば、1日の調査で1名の探偵が必要な場合と、複数日にわたり複数の探偵が必要な場合では、当然後者の方が高額になります。

また、一部の探偵事務所では成功報酬制を採用しています。この場合、着手金と成功報酬が設定されます。例えば、着手金が11万円で成功報酬が21万円の場合、合計で32万円となることがあります。

費用を抑えるためには、複数の事務所から見積もりをとり比較してみると良いでしょう。また、事前に必要な情報を集めておくことで調査の効率が上がり、結果的に費用を抑えることができる可能性があります。

なお、料金が安すぎる場合は、調査の質や探偵事務所の信頼性に疑問が生じる可能性もあるため、単に価格だけでなく、事務所の実績や評判も考慮して選びましょう。

探偵に依頼する流れ

探偵に依頼する際の一般的な流れは以下のとおりです。

①問い合わせ・見積もり
探偵事務所に連絡し、おおまかな状況を説明して見積もりを依頼します。

②面会での相談
直接会って詳しい状況説明を行います。この段階で、調査の実現可能性や方法について話し合います。

③プランの提案
探偵事務所から具体的な調査プランと費用の提案があります。

④契約・打ち合わせ
プランに合意したら契約を交わし、詳細な打ち合わせを行います。

⑤調査
実際の調査が開始されます。途中経過の報告を受けることもあります。

⑥報告
調査終了後、結果の報告を受けます。通常、書面での報告書が提出されます。

⑦アフターフォロー
必要に応じて、調査結果にもとづく今後の対応についてアドバイスを受けます。

探偵の調査方法

探偵の主な調査方法は以下の3つです。

①尾行
対象者に気づかれないように後をつけ、行動を監視します。徒歩での尾行や車両を使用した尾行があり、対象者の移動パターンや立ち寄り先を把握するのに効果的です。

②張り込み
特定の場所で対象者の出入りや行動を観察します。車での張り込みや、立ち張り（点張り）と呼ばれる徒歩での張り込みがあります。対象者の生活パターンや交友関係を知るのに役立ちます。

③聞き込み
対象者本人や関係者への直接的な聞き込み、電話での問い合わせなどを通じて情報を収集します。周辺情報の収集や、対象者の現状把握に有効です。

これらの方法を組み合わせることで、対象者の行動や状況を多角的に調査します。探偵は法律の範囲内で、効果的かつ効率的な調査を行います。

探偵への依頼は、自力での調査が難しい場合や、法的手続きのための確実な証拠が必要な場合におすすめです。

弁護士に依頼するメリット

弁護士に依頼するメリットは以下のとおりです。

• 法的根拠にもとづいた対応が可能
• 相手との直接交渉を避けられる
• 問題解決が期待できる
• 万が一裁判になった場合でも弁護士が対応してくれる

まず、法的根拠にもとづいた適切な対応が可能になります。弁護士は法律の専門家であり、複雑な法的問題を正確に分析し、最適な解決策を提案してくれます。

相手との直接交渉を避けられることもメリットです。感情的な対立を避け、冷静かつ客観的な交渉が可能になります。また、相手に対して法的な圧力をかけることもできます。

さらに、弁護士の専門的な知識と経験を活かした効果的な解決が期待できます。過去の類似案件の経験をもとに、最も効果的な戦略を立てることができます。

最後に、万が一裁判になった場合でも、弁護士が代理人として活動できるためあんしんです。これらのメリットにより、問題解決の可能性が高まり、精神的な負担も軽減されます。

弁護士にできること

弁護士は、借金回収に関して幅広い対応が可能です。主な業務内容は以下のとおりです。

• 内容証明郵便の作成・送付：法的な効力のある文書を作成し、相手方に送付
• 相手方との交渉：弁護士が代理人として相手方と交渉を行い、和解や返済計画の合意を目指す
• 裁判外紛争解決手続(ADR)の代理：調停や仲裁など、裁判以外の紛争解決手段において依頼者を代理
• 少額訴訟や民事訴訟の代理：裁判所での法的手続きにおいて、依頼者の代理人として活動
• 強制執行手続の代理：判決後、相手の財産に対する強制執行を行う際の代理人として活動

上記の業務を通じて、弁護士は依頼者の利益を最大限に保護しつつ、法的に適切な方法で借金回収を進めます。

弁護士に依頼する場合の相場費用

弁護士費用の一般的な相場は30万〜60万円程度で、詳細は以下のとおりです。

上記の費用は事案の複雑さや請求金額によって変動する可能性があります。また、弁護士によって料金体系が異なる場合もあるため、事前に説明を受けましょう。

弁護士に依頼する流れ

弁護士に依頼する一般的な流れは以下のとおりです。

①法律相談を受ける
まず、初回の法律相談を受けます。通常30分5,000円〜1万円程度の費用がかかります。この段階で、案件の概要を説明し、弁護士からのアドバイスを受けます。

②委任契約を結ぶ
弁護士に依頼することを決めた場合、正式に委任契約を結びます。この際、依頼内容や費用について確認します。

③着手金を支払う
委任契約後、着手金を支払います。金額は事案の内容によって変わります。

④弁護士による交渉や法的手続きの開始
弁護士が相手方との交渉や必要な法的手続きを開始します。この間、適宜進捗報告を受けます。

⑤事件終了後、報酬金の支払い
案件が解決した後、成功報酬としての報酬金を支払います。

初回の法律相談を受けることで、自分のケースに弁護士が必要かどうかを判断する材料を得ることができます。法的なアドバイスを受けたうえで、最適な解決方法を選択しましょう。

警察に相談すべきケース

一般的に、個人間の金銭トラブルは民事問題とみなされ、警察は直接介入しないことが多いのが現状です。

しかし、以下のケースに当てはまる場合は、警察への相談も検討しましょう。

詐欺の可能性がある場合

相手が最初から返済する意思がなかったと強く疑われる場合や、虚偽の情報を用いて金銭を借りた場合です。例えば、「必ず返す」と約束しながら、実際には返済する意思がなかったことが明らかな場合が該当します。

暴力や脅迫があった場合

脅迫や暴力によってお金を貸してしまった場合は、恐喝罪が成立する可能性があります。このような場合は、直ちに警察に相談すべきです。

悪質な行動が疑われる場合

借金を踏み倒す目的で意図的に失踪したり、多重債務者による詐欺的な借入れが疑われる場合などが該当します。

警察にできること

警察が介入できると判断した場合、主に以下のような対応が可能です。

①被害届の受理と捜査の開始
詐欺や脅迫などの犯罪性が疑われる場合、警察は被害届を受理し、捜査を開始します。

②証拠収集のサポート
警察は、犯罪の証拠となり得る情報や物品の収集をサポートすることがあります。

③被害者保護のための助言
暴力や脅迫がある場合、警察は被害者の安全確保のための助言を行います。

ただし、警察に相談する前に、できる限りの証拠を集めておくことが重要です。また、自分の状況や相手との関係性を整理し、どのような経緯でお金を貸したのかを明確に説明できるようにしておくと良いでしょう。

債権回収における注意点

債権回収を行う際の注意点は以下のとおりです。

• 債権には消滅時効がある
• 強引な回収は避ける
• 違法行為を避ける

債権には消滅時効がある

債権の消滅時効期間は、以下のような決まりがあります。

• 主観的起算点から5年：債権者が権利を行使できることを知った時から5年間行使しない場合
• 客観的起算点から10年：権利を行使できる時から10年間行使しない場合

出典：民法第百六十六条

時効が成立すると、債務者は支払い義務を免れます。そのため、以下の対策が必要です。

• 時効が迫っている場合は迅速に行動する
• 定期的に催告状を送付し、時効を延長する
• 必要に応じて法的手続きを開始し、時効を中断する

強引な回収は避ける

債権の強引な回収は避けるべきです。強引な取り立て行為は、脅迫や嫌がらせと見なされることがあり、債務者から逆に訴えられる可能性があります。とくに、職場への執拗な連絡や自宅訪問はプライバシー侵害や名誉毀損に該当することがあります。

また、債務者に対して強圧的な態度を取ると、相手がさらに反発し、支払いを拒否する原因となることもあるため、冷静で理性的なアプローチが求められます。

違法行為を避ける

お金を貸した相手から返済を求める際に、違法行為とされるものは以下のとおりです。

まず、脅迫や暴力は明らかな違法行為です。債務者への脅しや身体的暴力は、脅迫罪や暴行罪に該当します。

虚偽の情報を用いた請求も違法です。存在しない債務の請求や過剰な金額の請求は詐欺罪に該当する可能性があります。

また、債務者の家族や友人への取り立ても問題となります。これはプライバシーの侵害として訴えられる可能性があります。

まとめ

お金を貸した相手と連絡が取れなくなった場合、まずはSNSや知人を通じて自力で探すことから始めましょう。見つからない場合は、弁護士や探偵など専門家に相談し、法的手段を視野に入れた対応が必要です。

借用書があると有利ですが、なくても証拠を集めることで回収は可能です。不安な状況に陥っても冷静に対処し、適切な手続きを踏むことが大切です。この記事を参考に、早めの対策を検討してみてください。