被リンク調査の必要性
ホワイトベアーには、現在も「Google検索で急に順位が下がった」というペナルティ解除の相談が寄せられます。その多くが過剰な被リンク(外部リンク)に起因したものです。
被リンクが原因でGoogleでの検索順位が下降するケースとしては、「手動による警告」、「ペンギンアップデート」が広く知られています。
“手動による警告”は現在も継続しておこなわれていますが、“ペンギンアップデート”は昨年末より自動更新されておらず、手動対応に切り替わった模様です。
このため、Googleの被リンクスパム対策はやや落ち着いた感がありますが、しかし、今後も大規模なアップデートは継続しておこなわれるのは間違いありません。
上位表示化できているサイトの中にも、スパム的な被リンクが付いているサイトを見かけることがしばしばあります。永続的なSEOを考えた場合、被リンク調査というリスクヘッジ対策が必要ではないでしょうか。
ここでは、スパムとなる被リンクの種類やそのリスクについて解説していきます。
被リンクスパムの解説
私たちは、SEOコンサルティングとともにGoogleペナルティ解除サービスもおこなっているため、普段から様々な被リンクスパムを目にします。
その種類や方法は数多くありますが、ここでは代表的なものをピックアップして解説します。
リンクファーム
粗悪なサイトを濫造して大量にリンクを貼りまくるサイト群のことです。PageRankを転送する目的で過剰なリンク交換がおこなわれます。
有料リンクサービス会社の中には、自動化されたプログラムサービスを所有してリンク販売をおこなうケースがよく見られます。リンクファームは、Googleがガイドライン違反として最も嫌う外部リンク対策です。
no scriptタグ(隠しリンク)
アクセスカウンター、ブログパーツなど無料配布ツールのJavaScriptの中にリンクを忍ばせる方法。Googleはno script内のコンテンツやURLを基本的にインデックスしませんのでSEO的にはすでに効果はありません。
また、Googleはno scriptの手法は多くのケースでスパムに悪用されているということを認識しています。大量の被リンクを隠しリンクから得ている場合にはペナルティの対象になります。
コメントスパム
ブログには記事を読んだユーザーがコメントを書き込んだりできるコメント欄が設けられていますが、この箇所にリンクを貼る行為です。自動化ツールを利用して大量にコメントスパムをおこなう悪質な業者があります。
また、かつては国外のオーソリティーが高いサイトへのコメントスパムが横行しましたが、そのような行為は確実にペナルティの対象になります。
有料リンク
ペイドリンクと言われる有料リンクですが、Googleの取締りが厳しくなった現在においても提供する業者はありますし、そのリスクを知ってか知らずか購入する事業者もあります。
一定の効果が見込めるケースもありますが、Googleは“有料リンクは検索結果の品質を低下させる要因の一つ”としています。有料リンクの購入(ガイドライン違反)が発覚した場合には、順位に悪影響を受ける可能性は限りなく高くなります。
有料リンクの購入は将来的なリスクと隣合わせであるということを認識しなくてはなりません。
グレーゾーンだがリスクが大きい被リンク対策
ひと昔前までは効果があるとされてきた被リンク対策の中には、現在ではすでに危険な被リンクとみなされているものがあります。
ペナルティを受けたことが無いサイトも、このような被リンクが残っている場合には、リンク削除するなどのリスクヘッジ対応が必要です。
ディレクトリ登録
かつて“SEOに有効と言われてきた?”ディレクトリ登録ですが、こちらもSEO効果があるとは言い難い状況です。すでに一部のディレクトリ登録サービスはペナルティのリスク要因となっています。
それもあってか、サービス終了したディレクトリ登録事業者も出てきています。
ディレクトリ登録とは、つまるところ有料リンクの購入ですのでリスクを伴うという認識が必要です。 *Yahooディレクトリは一定の被リンク効果があると考えます。
テキスト広告、バナー広告の掲載
Googleは、Webメディアに掲載するテキスト広告やバナー広告も、PageRankを転送する目的であるとして、自然発生的には設置されないリンクであり有料リンクとみなしています。(リスティング広告を除く)
Googleガイドライン違反として認識されない為には、広告出稿するWebメディアにno followタグを必ず設置して貰いましょう。rel="nofollow" 属性をタグに追加する。
相互リンク
かつて、相互リンクは無料でできるSEO対策として多くの人が活用してきました。
その方法も、せっせと相互リンク先を見つけてリンクし合ったり、相互リンクツールに登録してリンク相手を一気に増やすというケースも見られました。
しかし、現在では相互リンクもペナルティリスクが高いSEO手法と言えます。yomi search(ヨミサーチ)のようなディレクトリ型自動登録システムを使った相互リンク集からの被リンクも同様。
企業では、関連会社や取引先などと相互リンクする機会もあると思います。相互リンクもごく少数であれば問題になりませんが、意図的な(SEO対策を目的とした)相互リンクは基本的にNGです。
第三者からのネガティブSEOによる攻撃
スパム対策は何も自演ばかりではありません。悪意を持った第三者が対象サイトにスパムリンクを貼り付けるようなネガティブSEO(Googleボウリング)というものがあります。
(逆SEO対策などでそのような悪質な手法をおこなう業者がよく見られます)
Googleは、第三者がおこなったネガティブSEOのリンクは判別できると発言していましたが、現時点では必ずしも上手くいっているとは言えないようです。
これらのネガティブSEOの攻撃を受けたサイトが、自動アルゴリズムのペナルティや手動によるペナルティを受けるケースもあります。
被リンクのGoogleペナルティの種類
被リンクによるGoogleペナルティの種類としては、「手動によるGoogle警告」、「ペンギンアップデート」が有名です。すでに、あちこちで解説されていますので、ここではご存知ない方のために簡単に解説します。
手動によるGoogle警告
Googleはスパム的な被リンク対策をおこなっているサイトに対して2012年2月からウェブマスターツールに警告メッセージを送り始めました。この警告と同時に検索順位が大幅にダウンします。
この警告を解除するためには、スパム的な被リンクを削除してサイトをきれいな状態に戻してGoogleに警告解除のための再申請をおこなわなくてはなりません。
この手動による警告は、最初は被リンクに対するものだけでしたが、昨今ではサイト内部(価値の無い質の低いコンテンツ)の問題やモバイルユーザビリティ上の問題(モバイルフレンドリー)に対しても改善を促す警告が送信されています。
ペンギンアップデート
ペンギンアップデートは、Google品質ガイドラインに反するWebスパムに対して順位を下げるアルゴリズムです。一般的に被リンク違反のアップデートのイメージが強いようですが、サイト内部のスパム要素(SEOキーワードの詰め込みなど)に対してもターゲットにしています。
これまでに5回の更新が確認されていますので、ペンギンアップデートにより順位を大きく落としたというサイトオーナーも多いと思います。
Googleペナルティの対処方法をまとめた記事の中でペンギンアップデートについて触れていますのでご参照下さい。
リンク否認ツール(disavow links)の使い方
リンク否認ツールについても簡単に解説しておきます。
Googleは2012年10月にdisavow linksというリンク否認ツールの提供を開始しました。
https://support.google.com/webmasters/answer/2648487?hl=ja
このツールはGoogleから手動警告を受けたサイトが、過去に利用したリンクプログラムや相互リンクシステムなどで削除できない被リンクがある場合にリンクを否認できるというツールです。
どうしてもリンク削除できないというケースが多発したためGoogleが急遽公開したツールです。(disavowとは、否認(否定)の意味です)
ただGoogleはむやみやたらにこのツールを使用することを推奨していません。あくまで、ウェブマスターが自身の手で可能な限りリンク削除をおこなうことを前提にこのツールの使用を認めています。
急な順位下落に備えるための被リンク調査
駆け足でGoogle品質ガイドラインに反する被リンクとペナルティについて説明してきましたが、ブラックな手法の被リンク対策はリスクがあることはご理解頂けたかと思います。
現在まで手動警告やペンギンアップデートなどのペナルティを受けたことが無いからと言って安心はできません。スパム的な被リンクが付いているにも関わらず、なぜか今までペナルティを受けていないサイトはたくさんあります。
このようなサイト群にも、近い将来ペナルティが与えられる可能性は否定できません。
最後に宣伝になりますが、ホワイトベアーでは被リンク調査サービスを提供しています。
お客様のサイトの被リンクを専任の担当者が調査をおこない、SEOに有効な被リンクとそうでない被リンクのリスク度合いを可視化してお客様にレポートするサービスです。
一度ペナルティを受けてしまうと順位を回復させるまでに時間を要します。ご自身のサイトに付いている被リンクを棚卸しという意味でチェックしてみてはいかがでしょうか。
備えあれば憂いなしですので、ぜひご利用下さい。w