インハウスSEOの導入で企業が失敗する6つのケース

インハウスSEOで成功していますか?

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当社には、SEOコンサルティングの相談とともに「ペンギンアップデートで順位が落ちた」、「Googleから警告を受けた」というペナルティ解除の相談が寄せられますが、その中には過去のSEO業者の対策に懲りたので、インハウスSEOを検討したいという企業からの相談もあります。

「インハウスSEOとは何か?」をご存知ない方のために簡単に説明すると、インハウスSEOとは“企業が自社サイトのSEO対策を専門業者に任せずに社内でおこなう”ことを言います。

インハウスSEOを導入している企業は、「サイト規模」、「ビジネス業態」、「経営者のSEO対策への理解度」などによって、その取組み方法や力の入れ具合は違います。大規模サイトではSEO専任チームの部署を用意して業務にあたる会社もあれば、中小規模のサイトでは、いくつかの業務と兼任しながら仕事にあたる会社が多いと思います。

実は筆者も、ホワイトベアーに勤務する前の職場ではWeb広告担当とインハウスSEO業務を兼任していました。ですので、兼任する場合の大変さや問題点はよく理解できます。

ここでは、インハウスSEOで企業が陥りがちな問題点と成果を出すための方法に関して解説していきます。

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インハウスSEO担当者の業務

インハウスSEOでは、サイトの企画立案、ディレクションという制作段階から入る事もあれば、すでに運用しているサイトに対してSEO最適化や改善業務を進めていくというケースもあります。

後者の場合には、コンテンツ作成からサイト内部・外部の最適化までを含めた業務がありますが、これらの業務をPDCAにしてまとめてみると以下の様な項目があると思います。

●Plan
・ペルソナ設定
・コンテンツ企画
・記事ライター選定(外注、自社など)
・競合調査
・キーワード設計
・UI設計・改善
・サイト内部最適化設計
・外部対策プランニング(ナチュラルリンク獲得)

●Do
・内部対策最適化
・記事校正・リライト
・コンテンツ実装
・ソーシャルメディア運用

●Check
・順位動向の調査
・アクセス解析
・コンバージョン分析
・コンテンツ、キーワードの精査

●Action

・上記業務の改善アクション

インハウスSEO担当者に求められる条件

このように、インハウスSEO担当者の業務は「プランニング」、「調査」、「設計」、「解析」など多岐にわたります。そのため、企画力、マーケティング力、分析能力、技術理解、など高い知識とスキルが求められる業務だと言えます。

また、実際のSEO対策の運用においては、何より実務経験が重要になってきます。

新たに人材を採用する場合には、SEO会社でのディレクター経験者、企業内でのインハウスSEO経験者、SEOに精通したアフィリエイターなどが該当者になると思います。

インハウスSEOが上手く行かない理由

inhouse seo

企業がインハウスSEOというプロジェクトを失敗する原因は大きく2つの問題があると考えられます。

一つは前述したように人材確保の問題です。企業はそこで働く人の“能力”や“やる気”が重要なのは言うまでもありません。インハウスSEOも同様で、高い知識・経験・意欲を持った人材が、その会社にいるかどうかがプロジェクトの成否を分けます。

もう一つは、会社側(経営者)の問題です。担当者の上長となる人が、そもそもSEO対策の業務内容やSEOの本質的なことへの理解が低い場合に、誤った戦術をとってしまったりするケースがよく見られます。

それらの失敗例をいくつか見て行きましょう。

1.SEO実務経験者の採用と社内教育の問題

前述のようにインハウスSEOを早く成功させるには、高いスキルを持つ実務経験者を担当者に据えることが成功の近道です。しかし、IT系の人材市場においては、本格的にSEOに携わったという実務経験者はさほどいません。

「サイト制作時にSEOを多少かじった」、「アフィリエイト経験がある」というような人はゴマンといますが、ホワイトハットなSEO会社で“2年以上の実務経験”、“大規模サイトでインハウスSEO業務に2年以上携わった”という人は絶対数が少ないため人材市場にめったに出てこないためです。(SEO業界では2年というのが一つの経験値の指標)

そんな中、人材獲得競争が激しい現在において中小企業が優秀なSEO担当者を確保することは容易な事ではありません。

そうなると、まずは社内で人材を育てていくという観点が求められますが、しかし、「誰が?」、「どのように?」社内教育をしていくのかという難しい問題が待ち受けています。

2.SEO担当者の兼任業務が多くオーバーワーク

成功するインハウスSEOのためには、業務内容の箇所でご説明したように、それぞれの業務を緻密にPDCAサイクルを回して改善を繰り返していかなくてはなりません。

しかし、SEO担当者の多くが別な業務をいくつも抱えたりしてオーバーワーク気味になっている場合があります。そうなると、当然ながらSEO対策は中途半端になり、結果的に“なかなか成果が出ない”という悪循環に陥ります。

3.SEO予算が少ない(コンテンツ制作できない)

今日のSEO対策では、どれだけ良質なコンテンツを企画制作できるかが成功のための重要な要素です。ですので、会社としては投資的な観点で一定額のコンテンツ制作予算を捻出しなくてはなりません。

しかし、上司や経営者がコンテンツ制作の重要性が理解できていない会社では予算を付けてくれないことがあります。そうなると、SEO担当者が記事のライティングから、インフォグラフィック(画像)の作成、などクリエイティブ部分の業務も担わなくてはならなくなります。

結果的に、調査、解析などの業務まで目が行き届かなくなり、本来必要なSEO対策のPDCAができなくなってしまいます

4.SEO情報不足(技術トレンド、アルゴリズム変化)

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現在のGoogle検索アルゴリズムは高度化しており、新しいアップデートも頻繁にリリースされています。SEO担当者が正確で新しい情報取得ができていなかったばかりに、誤った施策を進めて“ペナルティを受けたり”、“順位が下落したり”するという事が実際にあります。

ホワイトなSEO対策をおこなっていれば、ことさら情報不足を恐れることはありませんが、それでも最新の技術動向やSEOのトレンド情報などは押さえておかなくてはなりません。

5.自社サイトしか評価軸がない

インハウスSEOでは、対策するサイトが自社の1サイトだけというケースもあります。

対象サイト数が少ないと、「おこなった施策が正しかったのか?」、「あるいは間違っていたのか?」の判断が難しいということがあります。複数の評価軸が無いと客観的な成否の判断が難しいというケースも出てきます。

ブログ、オウンドメディアの運用やテストサイトを運用するなど、自社で複数のサイトを作って効果検証をおこなうなどの工夫が求められます。

6.早く成果を出すためにSEO対策を急いでしまう(ブラックハットSEOの導入)

SEO担当者にとって、会社からのミッションは早く「順位アップさせる」、「アクセスを増やす」、「売上を上げる」という事だと思います。

そんな中で、陥りがちなのが結果を急いでしまい、自作自演の被リンク対策をしたり、被リンクを購入したりすることです。このような、ブラックハットな外部対策は一時的には順位上昇できるかもしれませんが、長続きすることはありません。

性急かつブラック手法のSEO対策はGoogleペナルティと隣合わせだということを忘れずに。

インハウスSEOが成功すれば多くの果実を得られる

ここまで、インハウスSEOを導入する企業が失敗に陥りがちな例を挙げてきました。

しかし、もしSEOの導入が成功して成果が出ればそこで得られるメリットは多く、その効果やインパクトは大きいものになります。

●インハウスSEO成功のメリット
・アクセスアップ(売上アップ)
・社内にノウハウ蓄積
・人材育成
・SEOコストの削減
・etc

インハウスSEOの導入は簡単ではない

しかし、これまで述べてきたように中規模以下のサイト運営会社にとっては、人材確保から運用体制の構築などを考えるとインハウスSEOの導入は簡単ではありません。

そのため、企業の中にはすべての業務のインハウスは止めて現実的な判断として一部の業務を弊社のようなSEOコンサルティング会社へアウトソースする例も多く見られます。

SEOコンサルティング会社ができること

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インハウスSEOだからと言って、すべての業務を社内で完結させることが必ずしも良策でない事もあります。結果へのスピードを重視するなら必要に応じてコストをかけて外注業者を使い分けることも一つの方法です。

最終的にインハウスを自社内で完結させるにしても、その過程としてSEO会社に相談するという方法もありだと思います。多くの知見・経験を持つ専業のSEOコンサルティング会社は大いに利用する価値があると考えます。

これからインハウスSEOの導入を検討している企業は“導入運用サポート”を中心としたコンサルティングを受けたり、すでに導入済みの企業は“セカンドオピニオンや技術サポート”などの単発コンサルティングを受けるというのも有益な方法ではないでしょうか。

●これからインハウスSEOを導入したい企業
・インハウスSEO構築のサポート
・人材教育
・etc

●すでにインハウスSEOを導入している企業
・専門会社からのセカンドオピニオン
・サイト調査(内部、外部)
・競合サイト調査
・リンク調査・削除・否認
・SEOトレンド、技術情報の提供
・etc

まとめ

ホワイトベアーには、インハウスSEOを導入している企業様、これから導入したいという企業様から各種ご相談があります。

SEOコンサルティングをおこなう私たちの強みは何と言っても、経験、技術、調査、解析など、専門家として幅広くSEO業務に携わっていることです。

SEOを自社で運用していきたいという企業様、もっとインハウスを強化したいという企業様に対して、私たちは自社のSEOノウハウを惜しみなくご提供させて頂きます。

どうぞ、お気軽にご相談下さい。