- 闇金に殺されることはない
- 闇金にとっても殺人はリスクが大きすぎる
- 脅されても基本は無視すれば良い
- 不安であれば警察や弁護士・司法書士に相談
闇金に脅されて「このままでは殺されるのでは…」と不安を感じていませんか。
暴力的なタイプの闇金業者の中には、支払いが滞った利用者に対してことあるごとに「殺すぞ!」というセリフを口に出すので、心配になることでしょう。
そこで、この記事では闇金が利用者を殺すようなことをするのか?「殺すぞ」と言われたときの対処法について解説します。
闇金の「殺すぞ」は多くのケースで単なる脅しである理由
闇金に「殺すぞ」と電話で脅されたり、メールが送信されてきたら、とても恐怖を感じます。本当に自分の身は大丈夫なのかと不安になることでしょう。
しかし、闇金はお金を貸した相手が返済できないからといって暴力を振るったり、ましてや殺人まで犯すようなことは滅多なことではしません。その理由を説明します。
闇金の「殺すぞ!」は脅しの常套手段
闇金は支払いが滞ったり、連絡を無視したりすると、何としてでも払わせようとします。そのために脅したり、しつこい鬼電・鬼メールによる取立てをします。
その際、暴力的な脅しに効果があるとみるや、「殺すぞ!」「死にたいか!」など、身に危険が及ぶことを匂わせて、恐怖を植え付けることで、支払いに応じさせようとします。
「殺すぞ」というセリフは闇金の定番の脅し文句ですが、電話・メールで何度も繰り返し言われると精神的に参ってしまいます。取立てがエスカレートするようなら、速やかに専門家に相談することをおすすめします。
闇金の目的はお金を搾り取ること!危害を加えるのは稀なこと
闇金ビジネスは、たくさんの利用者にお金を貸し付けて、多額のお金を支払わせて儲けることです。いわば、利用者は儲けるための金づるです。
高額なお金を借り逃げした相手ならまだしも、少額の利息を支払えないからといって、金づるである利用者を殺傷するようなことは滅多なことではありません。
闇金は利用者をできるだけ手なづけて長くお金を搾り取ろうと考えていますので、直接的に危害を加えるようなケースは極めて稀なことです。
闇金は本来取立て・脅しはしたくない
闇金と言えば、暴力を伴う取立て・脅しをするイメージが強いですが、実はこれは回収するためにやむを得なくやっていることです。
闇金はたくさんの利用者を抱えています。勧誘、貸し付け、回収、新しい携帯電話・銀行口座の手配など忙しいため、できるだけ取立てに時間を取られたくないというのが本音です。
ただし、いざ取立てをするとなると、すぐに支払わせるために時間効率を考えて、利用者が嫌がることを徹底的におこないます。そのために、きつい脅しに効果あると見れば「殺すぞ」「死ね」という言葉を使ってお金を支払わせようとするわけです。
現在の闇金はネット融資が主流
現在の闇金の多くは、ソフト闇金、後払い現金化、LINE融資のような全国対応でネット融資、携帯電話だけでやり取りをする業者が主流です。そのため、福岡にある闇金業者が札幌の利用者に貸し付けたり、その逆もあります。
福岡の闇金が「殺すぞ」「これから行くぞ」と脅すものの、札幌にすぐに行くことは物理的に不可能です。さらに、最近の闇金は数万円程度の融資が基本ですので、遠くにいる利用者の自宅まで行くのは交通費も時間かかり非効率的です。ですので直接取立てに行くようなことはありません。
少額融資の回収で殺人はリスクが大き過ぎる
前述のように全国対応の闇金業者はSNSや携帯電話を介して貸し付けをしますが、利用者のことは提出させる個人情報しか知りません。そのため、最初は信用がないなどと言い少額しか貸付けをしません。
このように少額を貸した相手が払えないからといって、逮捕されるようなリスキーなことはしません。闇金も営利目的で動いていますので、たかだか数万円を回収するために利用者を殺すことはしないのです。
対面型の闇金には要注意
これまで説明した闇金は、現在の主流であるネットや携帯電話で申込者を集めて貸し付ける“非対面型”の業者です。そのような闇金は滅多なことでは利用者の前には現れることはありませんが、“対面型”の地元の闇金に借りた方は注意してください。
地元の闇金ならば利用者の家や職場にすぐに押しかけることができます。対面の取立ては、突発的に暴力沙汰に発生する可能性があります。
また、闇金は知らない相手には少額しか融資しませんが、知人であったり、知人の紹介などの場合は高額融資をすることがあります。高額の融資が回収できないとなると、闇金も黙っていません。トラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。
対面型の闇金との間でトラブルを抱えている方は、できるだけ早く警察や地元の弁護士に相談されることをおすすめします。
闇金に殺すぞと言われたときの対処法
人のことを“殺すぞ”と脅すような悪質な闇金への対処法は、「相手の言うままにならない」「できるだけ早く相手と関係を断つ」ということです。以下のように適切な対処をなさってください。
闇金の言うままに応じてはいけない
闇金は殺すぞと脅しながら「いついつまでに返済しろ」「責任取れ」「払えなかったら言うことを聞け」など勝手な要求や交換条件を並べ立ててきます。それに応じてしまうと闇金の思うツボです。
また、脅されて萎縮している利用者に対して、「携帯電話を渡せ」「銀行通帳やキャッシュカードをすぐに郵送しろ」など、都合よく利用しようとします。そのような要求に応じたばかりに闇金の要求がエスカレートして違法な仕事を手伝わされるケースもあります。
闇金に脅されても相手の言うことに決して応じてはいけません。
闇金に追い詰められても自分を追い詰めてはいけない
闇金は「死ね」「人間のクズ」など、暴言を吐いて利用者を精神的に追い詰めます。
屈辱的な目に遭ったり、存在を否定されるような言葉を並べ立てられると、恐怖を感じるとともに借りたお金を返せないという事実から精神的に落ち込むことでしょう。
しかし、闇金は法外な金利で貸付けをする違法金融業者です。正規の貸金業者ではありませんので、借りたお金は借金に該当しません。貸金業法という法律に照らしても返済する必用はないのです。
真面目な人ほど道義的に借りたお金は返さなければいけないと考えがちですが、違法行為をおこなう相手には返済は不要であることを理解していただく必用があります。
悪質貸金業者に関わってしまったことは悲劇ですが、だからといって自分を追い詰めたり、責めるようなことをしてはいけません。ましてや夜逃げや自殺など考えてはいけません。
闇金トラブルは自力では解決することは困難ですので、遠慮せずに専門家を頼ることです。
警察に相談する
闇金の言う“殺すぞ!”は、先程説明した全国対応の闇金(ソフト闇金、後払い現金化、LINE闇金など)ならば、単なる脅しの可能性が高いでしょう。
ただし、その脅し文句がエスカレートしたり、家族や職場にも嫌がらせの連絡が来るようならば、日常生活が脅かされることになりますので、すぐに警察に相談しましょう。
ただし、警察は脅しの証拠がなければ事件として扱えないため、動いてくれない可能性があります。以下のように証拠を残して、それを持って警察の安全課に相談しましょう。
- メール、LINEの情報は残しておく
- 電話の会話を録音しておく
弁護士・司法書士に相談する
警察に相談したけれど、「事件性が少ない」「署内の事情」などにより、すぐに動いてくれないケースがあります。取立てが激化しているような緊急性が高い場合には、弁護士・司法書士のような法律の専門家に依頼するのが有効です。
弁護士・司法書士は依頼を受ければ、即日に闇金と交渉に入ります。刑事告訴も辞さない姿勢で交渉に臨み、いざとなれば警察に働きかけることもできます。
費用はかかりますが、闇金問題を最短で解決するならば、弁護士・司法書士に相談するのが最もおすすめできる方法です。
まとめ
闇金の「殺すぞ」は多くの場合、単なる脅し文句であることが多いです。しかし、違法な手口で貸し付けておきながら、身の危険を示唆するような脅し文句を使う行為は卑劣です。
そんな悪質な闇金とは一刻も早く関係を断つべきです。
暴力的な闇金とはご自身の力だけで問題を解決するのは困難ですので、警察や弁護士・司法書士に相談して、早めに対処されることを強くおすすめします。