- 闇金の嫌がらせにはどのような手口があるか
- 闇金の嫌がらせの期間はどれぐらいか
- 闇金の嫌がらせの事例
- 嫌がらせに遭った場合の対処法
闇金は、支払いを滞納した利用者に対してさまざまな嫌がらせを行い精神的にも経済的にも追い詰めようとします。利用者の多くはそのような嫌がらせに参ってしまい、闇金の言いなりになって、お金を支払ってしまいます。
闇金から嫌がらせを受けても絶対に屈してはいけません。また、闇金からの返済要求にも一切従う必要はありません。
この記事では、闇金が被害者に対して行う嫌がらせの手口、期間・被害の事例、対処法について解説します。
闇金は利用者に対して嫌がらせをして精神的に追い詰める
闇金はお金を借した利用者が真面目にコツコツと利息だけでも支払えば嫌がらせをすることはありません。しかし、いざ支払いが遅れたり、連絡を無視したりすると、態度を豹変して、ありとあらゆる悪質な手口を用いて嫌がらせをします。
その嫌がらせ効果はてきめんで、利用者は以下のような精神状態に追い込まれます。
- 闇金のやることは普通じゃないので怖い
- これからどんな嫌がらせをされるか心配
- 家族や職場にまで迷惑をかけたくない
- 周囲に闇金にお金を借りていることを知られて恥ずかしい
闇金に嫌がらせを受けると気分も落ち込み、その苦しみから逃げ出すために支払いに応じてしまいます。しかし、それこそが闇金の思う壺ですので、嫌がらせにあっても言いなりになってはいけません。
闇金が嫌がらせをする理由とは
嫌がらせをする理由はシンプルで、「大半の利用者は精神的に追い詰めればおとなしく返済する」ということを実体験により分かっているからです。
そのため、利用者が延滞すると徹底して嫌がらせをおこないます。闇金の嫌がらせは常に暴力的な言動を伴いますが、実は相手によって効果的な方法を使い分けます。
性別・職業・年齢・保証人などの個人情報をもとに、「脅し文句」「嫌がらせ方法」などを変えて、最も効果的な手口を使って最短で支払わせようとします。
闇金がおこなう嫌がらせの手口
闇金の嫌がらせは、近年施行されたヤミ金融対策法が功を奏し、ドラマや漫画で見るようなあからさまな暴力を伴う行為は減少しつつあります。
しかしその一方で、鬼電・鬼メール、SNSやインターネット掲示板を用いた嫌がらせ、送り付け・出前などの遠隔操作による嫌がらせが多数報告されています。
最近の闇金の嫌がらせ手口と被害者への影響について見ていきましょう。
闇金の嫌がらせ手口で最も恐怖を覚えさせられる前例のひとつは、夜間電話にて「今からヤクザが取立てに行くから覚悟をしておけ」と告げた数十分後に、実際に自宅に複数の男たちが現れるケースです。本人は最大限の恐怖を覚えることになります。
司法書士法人グリフィンとしては、所轄警察署の暴力団対策課と連携し、現地に急行してもらいますが、そこにはなんと闇金の巧妙なトリックが仕掛けられていたのです。
闇金は自身の危険を冒さずに本人に恐怖だけをあたえる術も持っているのです。
電話による嫌がらせ
闇金は延滞している利用者に対して、電話を使ってしつこく嫌がらせをします。1日に何十回もの鬼電と言われるような嫌がらせ電話を繰り返しおこないます。
電話に出たら「借りた金を返さない人間はクズだ」「返済しないお前は詐欺師だ」など、人格批判と脅しにより精神的に追い詰めていきます。
このような嫌がらせ電話が早朝から夜間まで常態化されると、利用者は落ち着いて物事を考えられなくなってしまいます。
「この嫌がらせが収まるなら払うしかない…」と諦めて法外な利息を返済することになります。
メール・LINEを使った嫌がらせ
鬼メール・鬼LINEといった、メールによる嫌がらせもしつこくおこなわれます。ここでも闇金は電話同様に「クズ」「殺すぞ」「家に行くぞ」など、脅し文句を何十回と送信してきます。
無視するとさらにエスカレートして、しつこく送り付けて来ます。毎日このような嫌がらせが続き、メール受信やLINEのタイムラインは闇金からの連絡で占領され、プライベートでの活用にも大きく影響することになります。
職場への嫌がらせ
嫌がらせ電話は職場にも及びます。会社に電話をしてきて、利用者本人だけでなく上司を呼びつけて「責任者が支払え」「会社の管理がなっていない」「毎日電話するぞ」といった、嫌がらせをおこないます。
闇金からの電話により、職場の同僚は大いに困惑し、上司からは注意されるでしょう。職場に電話されると利用者は焦って、返済を急ぐことになります。
親族への嫌がらせ
利用者に嫌がらせをしても返済しない場合、闇金は親・兄弟・親戚など親族をターゲットに移します。
親や兄弟に電話することによって利用者にプレッシャーを与えるとともに、支払いに応じる人間を見つけて、代わりに返済させることが目的です。
本来、闇金とは無関係の親族の中にも「保証人だから払え」と脅されて、仕方なく払ってしまうケースもあります。そのような人のいい利用者の親族は闇金にとって格好のカモです。
事あるごとに理由をつけて返済の請求をします。一度支払いに応じると、しつこく近づいてきて請求してきますので、一切支払ってはいけません。
頼んでいない出前を頻繁に届ける
闇金の嫌がらせにはピザや寿司などの出前を頻繁に届けるという手口もよく使われます。出前は注文の品と住所を電話で伝えて着払いで届けられますので、闇金にとっては楽な嫌がらせ方法です。
一方、受け手の側は頼んでいないデリバリーが、次から次に届くため、宅配業者への釈明に追われます。このような宅配の受け取りは拒否することはできますが、その対応のために心理的に大きな負担がかかります。
このような嫌がらせをする相手は闇金以外にいないため、出前を止めさせるためには、返済に応じるしかないという結論にいたることになります。
救急車や消防署を呼ぶ
救急車や消防車を呼ぶという嫌がらせも闇金はよく使います。呼んでもいない救急車や消防車がけたたましいサイレンの音を出して相次いで到着すると、近所は騒然となるでしょう。
現場で火事や病人がいなければ家主は不審者呼ばわりされます。近所迷惑となるため、隣家には白い目で守られ、賃貸なら大家にも注意されることでしょう。
このような大掛かりな嫌がらせは、闇金以外に考えられません。救急車を再度呼ばれることを恐れて、支払いに応じるというのがパターンです。
SNSや掲示版に個人情報を晒すぞと脅す
近年増加しているLINE闇金や個人間融資と呼ばれる違法金融では、お金を返さない利用者に対してSNSや掲示板で個人情報をバラ撒くなどの嫌がらせが報告されています。
実際に融資の条件として送らせた裸の画像などをアダルト掲示版にアップロードするなどの被害も相次いでいます。また、5chに個人名を書き込む手口も使われます。
一度インターネットに流出しまった個人情報は取り消すのが非常に困難です。これ以上、色んなところに個人情報がばら撒かれると困るということで、法外な利息を支払ってしまうことになります。
闇金の嫌がらせはいつまで続くのか?
闇金は支払いをすれば嫌がらせをやまますが、また、延滞したり、借り逃げしようとするとすぐに再開します。鬼電・鬼メールが続いて、ノイローゼ状態になったり、ふさぎこむ被害者もいます。
このような猛烈な嫌がらせを受けると、これがいつまで続くのか不安になることでしょう。
嫌がらせの期間は一般的に1ヶ月以上続くと見たほうがよいでしょう。連絡を無視したり、支払わなければ、数ヶ月から1年以上続くことも珍しくありません。
保証人となった家族や友人に対しても同じように嫌がらせが行きますので、逃げ切るのは非常に難しいと言えます。闇金とはきっぱりと関係を断ち切らないと、いつまでも嫌がらせは続くと考えておく必用があります。
闇金の嫌がらせはどのくらいの期間続くのか?という質問が良くありますが、司法書士法人グリフィンに限っては、最速で当日、一般的な最長で2週間です。
しかし特別に長引くケースも存在します。その要因としては、本人が闇金の担当者と激しく言い争いをしてしまっている。もしくは意図的に返すつもりのない借り入れをして、一度も返済の実績が無い等です。
しかしながらどの様なケースであっても司法書士法人グリフィンは解決出来ますのでご安心下さい。
闇金の嫌がらせは違法行為!返済する必要はなし
ここまで紹介した闇金の嫌がらせはすべて違法行為です。脅しや恫喝は脅迫罪に該当します。また、嫌がらせは社会活動へ悪影響を与えますので業務妨害罪にあたります。
このように嫌がらせは違法行為ですが、そもそも闇金は無登録で貸金業をおこなう業者ですので、存在自体が違法業者です。闇金に対して、お金を借りた弱みを感じる必要はありません。
悪質な嫌がらせをしてくる相手の言うことは聞かずに返済は一切しないようにしましょう。
嫌がらせの事例
日本貸金業協会では、闇金の嫌がらせに遭われた方の事例を公開しています。このような体験談は貴重ですから、闇金被害に遭わないためにも参考として確認しましょう。
闇金と関わると、いかに面倒な事態に巻き込まれるかを理解することができます。
北海道在住のサラリーマンAさんは、東京都豊島区の貸金業者C社(登録番号詐称)からダイレクトメールが届いた。
Aさんは消費者金融から250万円の借入れ(実質金利15.0%)を行っており、「金利1.8%で融資します」と書かれたダイレクトメールを見て低金利のC社に借り換えようと決意し、250万円の融資を申込んだ。
後日、その業者より1万5千円の振込みがAさんの口座にあり、1週間後に4万円振込め(返済しろ)と連絡があった。本日は支払えないと告げたところ、Aさんの親宛に30万円の請求をされ、さらにAさんの息子さんが働いている職場には「金を返せ」などの嫌がらせのFAXが30枚も届いた。
3年前自己破産した後も生活が苦しくて、DMで融資案内を受け2万円申し込んだ。手数料を差し引かれて1万7千円振り込まれたが、1週間後2万円返済した。それなのに、叔父の家や私の携帯への督促が止まらない。
DMハガキを見て、090金融で55,000円を借りたら、高利息を請求され、借入れから1ヶ月で、既に借入れ金額の2倍以上支払った。請求が止まらず、支払いができなくなると、家族の職場に酷い嫌がらせ電話がかかるようになった。どうすればいいか。
(30歳代・女性)
闇金の嫌がらせへの対処法
闇金に嫌がらせを受けた場合、これは延々続く可能性が高いため、被害を最小限に抑えるためできるだけ早く対処していくことが大切です。
以下の専門機関に相談して、嫌がらせを止めてもらいましょう。
警察に対応してもらう
闇金の嫌がらせで、実害がひどい場合、警察への相談を検討しましょう。警察は闇金被害者の相談や被害届の受理を受け付けています。
警察に相談する場合、闇金とは関係ない部署に相談しても話が通らないため、最寄りの交番(派出所)などではなく、警察署の生活安全課に行くようにしてください。
相談に行く際は、闇金との取引履歴・通話履歴・口座明細、脅しの証拠などを持参する必要があります。このような具体的な証拠や事件性が無ければ捜査に動いてくれませんので、必ず用意してから相談しましょう。
弁護士・司法書士に嫌がらせを止めてもらう
すぐにでも闇金の嫌がらせを止めたいという場合、弁護士・司法書士への依頼が最短で解決できる方法です。
警察に行くと事情聴取から始まって、闇金との取引内容だけでなく、いろいろと個人の借金の事まで根掘り葉掘り聞かれるでしょう。
しかし、弁護士・司法書士に依頼すれば、闇金とのトラブルの詳細を説明するだけで、その後は、速やかに相手との交渉に入ってくれます。
最短即日で嫌がらせが止まり、それ以降はしつこく連絡が来ることもありません。闇金との関係が切れて、普通の生活を取り戻せます。
司法書士法人グリフィンの闇金相談に「警察に相談したが相手にしてくれなかった」という内容がよくあります。
闇金も含め、一般的に金銭の貸し借りに関しては、警察は民事不介入により対応が難しいケースが殆どです。逆にそれを利用して闇金等の違法業者達は蔓延るのです。
実際に身体への攻撃を受けた際には、警察も事件として動いてくれますが、その場合かなりネガティブな結果を招くこともありますので、慎重な判断が必要です。
まとめ
闇金に嫌がらせを受けても決して相手の言うことを聞いてはいけません。もちろん、返済も不要です。
嫌がらせが悪質で事件性がある場合は警察に相談、すぐに嫌がらせを止めたい場合は弁護士や司法書士に相談するとよいでしょう。
適切な対処法を用いて、闇金の嫌がらせから開放されましょう。