コンテンツマーケティングで、新しいコンテンツを作ることばかり目が奪われがちになってませんか?
良質なコンテンツを増やす施策が重要なのは言うまでもありませんが、新規コンテンツよりもっと早く成果を出すための近道があります。それは「リライト」です。
既存のコンテンツに“味付けをする”。つまり効果的なリライトをおこなえば「離脱率の改善」、「SEO効果」という2つの成果を素早く得ることが可能になります。
そこで今回はリライトで成果を出すためのコンテンツのチェックポイントについて解説します。
1.タイトルと記事の最適化ができているか
タイトルはその記事のコンテンツ内容を指し示すものです。読者は当然ながらタイトルを見てその記事に興味を持ち文章を読み始めます。
そこにタイトルと記事内容の乖離が見られれば、読者は読み進むなかでモヤモヤし消化不良を起こすことになります。それが結果的にユーザーの離脱を招きます。
また、SEOにおいても、Googleのテキスト解析力が高度化する中、タイトルと本文が一致してない記事は検索上位化は望めません。
意図的に大げさなタイトルを付けてアクセスを稼ごうとする「釣り」のような記事は別として、タイトルと本文がミスマッチとなっている記事は多く見られます。タイトルと記事の最適化は重要なチェック項目であり、リライトにより改善を急ぐべきポイントです。
2.結論(要約)が冒頭に書かれているか
起承転結という言葉があるとおり、日本語の文章は結論を最後に書くのがセオリーとなっています。逆に欧米では最初に結論を書き、そして最後に結論をまとめる形が一般的に用いられる文章法です。
その良し悪しはさておき、Web向きという観点で見ると結論が先に書かれているほうが適しているのは間違いありません。結論が冒頭に書かれていることで、読者はその記事に書かれているであろう内容をある程度理解し納得の上読み進みます。
冒頭の要約に興味を持ったユーザーは、読むことに対してモチベーションも高まっていますので、結果的に離脱率が少なくなります。
3.冒頭でユーザーの心をつかんでいるか
ユーザーはこの記事を読むことで「得をするのか?損をするのか?」、「目当ての情報を得られるのか?得られないのか?」疑念を抱きながら文章を読み始めます。
そのため冒頭部分に結論(要約)を書くとともに、ユーザーの心をつかむような記述をすることで離脱率は一気に低下します。
問いかける
疑問形から入る
否定形から入る
悩みや不安を打ち明ける
自虐や失敗談を話す
何かと比較してみる
説得力ある数値を用いる
記述する際には、平易な語り口ではなく自分の言葉で語るとさらに効果的になります。
4.狙ったユーザーに向けた記事になっているか
記事を作成する際にはターゲットユーザーに向けて書くのが基本ですが、このユーザー像が曖昧になっていると記事も漠然としたものになりがちです。
「どんな人に読んでもらいたいか」、「誰に何を売りたいのか」対象をいま一度明確にすることです。
年齢、性別、家族構成、地域などペルソナとなるターゲットユーザーを絞り込むことで、その人たちに向けてどんな情報を提供すれば良いかが見えてきます。また、ペルソナの特性・特徴をイメージし「ニーズ」、「ウォンツ」に応えるコンテンツになっているかのチェックも必要です。
もしユーザーを広く設定した記事があれば、一度分解してそれぞれのユーザーに向けた記事に分けることも有効な手段です。
セグメントされて深掘りされた記事は検索でも上がりやすくなり、ロングテールSEOでも強みを発揮します。検索母数は少なくともターゲットユーザーを絞り込んだ記事は高いコンバージョン(成約)が見込めます。
5.納得・共感の要素が入っているか
人は何かの解決法や役立つ知識を得られた時に納得します。また、自分が思うことが「代弁されている」、「価値感が近い」、「知らないことが分かった」と感じた時に共感します。
そして、共感・納得したらその情報を誰かとシェアしたくなります。
共感というものを比較的コンテンツ化しやすいのが、体験、事実、ハウツーなど実体験型の要素です。また、データを元にした解説、比較などの記事も納得感が得られやすいコンテンツです。
納得・共感される記事はソーシャルでの拡散性も高まりますので、アクセスが増えるとともにSEOでも有利になります。
6.自己利益となる情報ばかりが入ってないか
人間の購買心理は、商品に興味を持ったら次はメリットが何かを知ろうとします。
そして、ある程度メリットが理解できたら、その次は「デメリットや欠点は何か?」をメリット以上に詳しく知ろうとします。これは人間が持つ損をしたくないという心理が強く働くためです。
ですので、記事にメリットしか書かれていなければ、デメリットを知るためにユーザーは離脱する可能性が高くなります。
書き手はどうしても都合が悪い情報を書くことを避けてしまいます。結果として「自己利益」ばかりが書かれたつまらない提灯記事のようなものになってしまいます。
そこで思い切ってメリットだけでなくデメリットを徹底して書くことも一つの方法です。他サイトには無い独自性の高いコンテンツが生まれSEO効果も高まります。
7.読者が知っている情報ばかりが入ってないか
「差別化」はマーケティング戦略で欠かせません。これはコンテンツ戦略もしかりです。
他サイトですでに語られていることばかりを記述しても目新しさはなく独自性が無いただのWEBサイトです。SEOの観点でも類似性が高く個性がないコンテンツばかりでは検索上位化は望めません。
ユーザーは知らない情報を求めているのです。事例、経験、トラブル、クレームなど暗黙知が会社の中に眠っているはずです。また、業界ネタ、マニアックな専門ネタなどは一般の人が知りたいと思う情報の宝庫です。
これらのコンテンツ化は戦略として有効です。もし、自サイトがありきたりな情報ばかりの記事であふれていたら、新規コンテンツを作る前に見なおすべきは自社情報を整理しリライトすることです。
8.難しいものが分かりやすく解説されているか
リアルな場でも、分かりにくい店舗の陳列、不親切な商品説明には不満を感じます。これは文章でも同じです。難解な漢字が羅列されていると、それだけで読む気を無くします。
難しく専門的な内容をどれだけ「分かりやすく解説するか」、「分かりやすく見せるか」に徹底してこだわることでユーザーの離脱率、直帰率が防げます。
特に専門用語、業界用語などを必要とするサイトならば、なおさらユーザーすべてが初心者だと思い丁寧な説明が求められます。
「要約して説明する」、「事例で見せる」、「用語解説を入れる」、「インフォグラフィック(視覚化)」を用いるなどの方法で説明につとめましょう。
9.テーマが絞られているか
1つの記事にいろいろなテーマや要素が詰め込まれている記事は結局何が言いたいのか分かりません。一つ一つの要素も薄いものになりがちです。
パラグラフ・ライティングという文章法があります。パラグラフ(文章の段落、節)には1つのトピックしか入れないという考え方です。
1つのトピックのテーマを徹底して掘り下げて書くことにより記事の内容は深いものになります。
ユーザーに役立つ深い内容は離脱率を低下させると共にSEO効果が高まるのは言うまでもありません。記事のクオリティを高める際に取り入れるべき方法です。
10.見出しが最適化されているか
見出しも離脱率、SEO対策を考えた時に重要な要素です。
文章のまとまりごとに適切な見出しを入れることで、次は「こんなことが書かれている」と理解できるためユーザーは文章に集中できます。
特に、長文の記事では、「この記事を読み進めても本当に知りたい情報があるのか?」という疑問が沸いてきますので、見出しの最適化は必須といえます。また、テンポよく記事を読んでもらい離脱を防ぐいう意味でも見出しは重要です。
ただし、記事のタイトル同様に見出しの文言も本文と乖離が無いようにしなくてはなりません。
見出しを最適化させることはSEOのロングテール対策としても重要な施策です。
11.どうしようもないものは壊す勇気を持つ
Google analyticsを見て、ページの平均滞在時間が文字数と較べて異様に少ない場合は、そもそも閲覧者の要望とコンテンツが乖離している可能性が高いです。
そういった場合、ちょっとリライトしたくらいではまったく意味がありません。
構成自体がぜんぜん別方向を向いている可能性すらあります。
もう一度、ペルソナの作成から初めてみましょう。
まとめ
「世の中はコンテンツマーケティングブーム。乗り遅れないように新しいコンテンツを創りましょう!」こんな提案をいろんな会社から受けているWEB担当者の方も多いと思います。
しかし、”灯台下暗し”という言葉があるように、新しいことばかりに気を取られてしまい、既存のコンテンツがおろそかになっているケースがあります。
WEBサイト構築時に最初に作成したコンテンツは、ユーザーに対して最も訴求したい、コンテンツ群、検索キーワード群ではないでしょうか?しかし、最初に作ったコンテンツも時間の経過とともに、情報が古くなったり、陳腐化したり、競争力を失っていることがあります。
ですのでコンテンツ施策を進めていくなら、まず手を付けるべきは既存のコンテンツのリライトによる改善です。自社サイトのコンテンツの問題点や競争力など一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
また、ホワイトベアーのコンテンツSEOサービスでは、貴社のWEB記事のリライトのサポートにもご対応しています。どうぞ、お気軽にご相談下さい。