2017年は、日本独自のアップデートが2回も起こるなど、SEO周りで様々な変化がありました。
2018年にも多くの変化やアップデートが行われるはずです。
今回は、現時点で判明しているアップデートや技術について紹介していきます。
ポイント1.MFI
MFIは、Mobile first index(モバイルファーストインデックス)の略で、評価する対象をPCサイトからモバイルサイトに移す試みです。
これまで、Googleの評価対象はPCサイトであり、モバイルサイトの順位もPCサイトの評価を反映して決定していました。
MFI導入後は、モバイルサイトを評価して、PCサイト側の順位が決定されることになります。
MFIは、2016年に発表されてしばらくテストなどが続きましたが、2017年末にごく一部のサイトで、既にMFIへ移行したことが発表されています。
2018年からはMFIに移行するサイトが増えていくはずです。
MFI移行前の注意点
MFIへの移行については、最近はほとんどのサイトがスマホ化しており、通常であれば問題ありません。
ですが、モバイルサイトにはレスポンシブウェブデザインと動的配信、別URLの3つのタイプが存在しています。
レスポンシブウェブデザインのモバイルサイトは、基本的に対応することはありませんが、動的配信、別URLタイプのサイトは、コンテンツの内容が同じかやタグの設置に問題はないかなど確認しておく必要があります。
ポイント2.Webサイト全体のHTTPS化(常時SSL)
Googleが2014年にHTTPSをランキングアルゴリズムに導入して、約3年経ちました。
今のところHTTPS化したからといって目に見えて順位が上がったという事例はありません。
それどころか、逆に設定ミスや一時的な順位下落など現時点では、デメリットの方が多い印象です。
ただし、Googleは将来的にHTTPSアルゴリズムを強めるかもしれないという発言しているため、今後影響が大きくなってくる可能性もあります。
また、次のような理由によりアルゴリズム以外で導入するメリットもあります。
- HTTPS化したサイトが増えることで非HTTPSサイトは離脱が増える(そもそもクリックされなくなる)
- ブラウザ上で非HTTPSサイトには、今より目立つような警告を出す
現在のSEOでは、ユーザーの行動が順位に影響しています。
したがって、非HTTPSサイトは今後ユーザーがサイトに来ても、すぐに離脱し、結果的に順位が下る可能性があります。
現在は、ブラウザに目立たないような形で警告がでますが、将来的にはもっと分かりやすい形で警告がでるようになるかもしれません。
例えば、主要ブラウザの一つであるFirefoxでは、将来のブラウザアップデートで非HTTPSサイトは表示しないようにすることを示唆しています。
まだ、常時SSL化を行っていないサイトはいつでも出来るように準備はしておきましょう。
ポイント3.AMP
AMP(アンプ)とはAccelerated Mobile Pagesの略で、モバイルページの高速化を目的としたプロジェクトになります。
特に、モバイルからのアクセスは年々増えていいますが、モバイル回線は地域によっては低速な場合も多く、通常のウェブサイトでは、表示されるまでに時間がかかり、ストレスになります。
これを解消できるのがAMPです。
なお、Mobile Pagesとあるようにモバイル検索でのみ検索結果に表示されます。
AMPはまだまだ発展途上で改善されつつある
現在、AMPはGoogleのキャッシュとしてhttps://www.google.co.jp/amp/のようなURLで表示されますが、今後は独自のURLが表示されることになりますので、使い勝手は更に良くなると考えられます。
AMPはまだまだ、発展途上のため使いづらいかもしれませんが、Googleの推奨する技術になります。
今後何かしらのアドバンテージが出てくる可能性もあるため、AMPの導入を前向きに検討しても良いかもしれません。
実際に、後述するスピードアップデートにも影響することが判明しています。
ポイント4.スピードアップデート
スピードアップデートは、ページの表示速度をランキング要素として利用するアルゴリズムです。
PCサイトは以前から導入されていたアルゴリズムですが、モバイルサイトにも適用されるようになります(2018年7月に導入予定)。
今後MFIへ移行していくため、このタイミングで導入したのだと考えられます。
スピードアップデートは、表示速度が遅いサイトに対して影響します。
明確に何秒から表示速度が遅いと判断されるのかは不明ですが、モバイル回線で表示した際になかなか表示されないようなサイトは改善を検討したほうが良さそうです。
また、Googleは一つのツールを利用して表示速度を計測するのではなく、様々なツールを利用すべきだといっています。
いきなり複数のツールを使うのは難しいと思いますので、Google純正の表示速度計測ツールを使って検証してみましょう。
ポイント5.日本独自アップデート
2017年は2回も日本独自のアップデートが行われました。
2018年以降も日本独自のアップデートが行われるかもしれません。
2017年の日本独自アップデート1回目
1回目のアップデートは、日本語検索全体に影響するアップデートでした。
Googleは、『日本語検索の品質向上にむけて』というエントリーで発表しています。
明確になぜ行ったかは発表されていませんが、発端は某社の運営していたメディアだと考えられます。
メディアオリジナルの内容ではなく、他のサイトから記事を流用し、リライトしたコンテンツを掲載していたためです。
その結果、オリジナルサイトよりリライトしたサイトの順位が、上位にくるという現象がおこりました。
2017年の日本独自アップデート2回目
2回目のアップデートは、通称健康アップデートと呼ばれるものでした。
健康アップデートは、医療や健康のジャンルに対するアップデートです。
実際には、日本専用に作られたアルゴリズムではなく、英語圏で実行されていたアルゴリズムを日本語に最適化したものになります。
今回も発端は某社のメディアの影響が考えられます。
それに加え、昔から医療系のキーワードは怪しい内容のものが多く、しかもそれらのサイトが上位表示していました。
逆に医療機関や国が運営する優良なサイトが上位表示しにくい状況でした。
この状況を改善するために行われたのが今回のアップデートです。
また、健康アップデート発表の際には、「Google では、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。」とも言っており、医療関連だけでなく他のジャンルに波及するような含みを持たせています。
もし他のジャンルにくるのであれば、YMYLに関連するジャンルであると考えられます。
- 参考サイト:医療や健康に関連する検索結果の改善について
YMYLについて
YMYLは、Your money or Your life(お金や生活)の略で、2013年にページの品質を評価すべき項目として『検索品質評価ガイドライン』に追加されました。
ここでいうお金や生活というのは、Google検索における、お金や生活に関わるクエリ(キーワード)を指しています。
前述した健康アップデートは、Your lifeの部分になります。
その他(Your moneyの部分)は、次のようなジャンルがあります。
YMYLのジャンル例
- 法律
- 金融
離婚や親権、遺言などに関わる情報・アドバイスを記載したページ。
投資やマイホームの購入、保険の情報・アドバイスを記載したページ。
検索品質評価ガイドラインとは
検索品質評価ガイドラインは、Googleが作った検索結果をチェックするためのマニュアルのようなものです。
Googleの検索で思ったような情報が出てこなかったり、中身のない低品質コンテンツばかりが並んでいたりしたのでは、ユーザーはGoogleを使うことをやめてしまうかもしれません。
そこで、Googleは検索品質評価ガイドラインに照らし合わせて、チェックしているのです。
さらに、検索品質評価ガイドラインは、定期的に更新されています。
まとめ
2018年SEO対策する上で注目するポイントについて紹介しました。
技術的なことは、実際に導入すべきか検討し、できるところから行いましょう。
また、日本独自のアップデートは、どのような内容で、どのようなタイミングで実施されるかわかりません。
さらに、これを行っておけば大丈夫といった施策はありません。
ですが、ユーザーを第一に考えたコンテンツ作りをしていおけば、万が一アップデートが来ても軽微で済むはずです。