- 闇金は弁護士に相談してほしくないから「意味がない」と言う
- 相談されると利用者を失う・逮捕されるなど痛手を負う
- 弁護士だけでなく司法書士への相談も「意味」がある
利用者にとって闇金は怖い存在です。しかし、闇金にとっても怖い・嫌いな相手というものが存在します。それが、弁護士です。そのため、闇金は利用者が弁護士に依頼しないように様々な圧力をかけてきます。
この記事では、闇金がよく言う「弁護士に相談しても意味がない」というの本当か?実は大きな意味がある理由について解説します。
闇金にとって弁護士は天敵
現在、闇金3社に借入れがあって、ずっとジャンプしているんですけど、支払いすることに限界が近づいています…
それは大変です。弁護士や司法書士には相談しましたか?
いいえ。取立ての際に闇金から「弁護士に相談してないだろうな!依頼しても意味ないぞ…」「相談しても取立ては止めないから、弁護士費用が無駄になるだけだ…」と言われたのが頭の中に残っています。
しかも、相談なんかしたら、「家に行くぞ」「夜道に気をつけろ」「会社にいられなくするからな」というように、脅しを受けました。そんなこと言われたら、相談なんかできませんよ。
やっぱり。闇金にとって弁護士は天敵と言えるような存在ですからね。
闇金はなぜ、弁護士に依頼しても意味がないと言うのか
しかし、なぜ闇金は、そこまで弁護士に依頼するなということを強調して言うんでしょうか?
弁護士は法律の専門家です。刑事事件で法廷の場で容疑者を弁護するイメージが強いと思いますが、実は金銭問題含めトラブルなどの和解交渉・損害賠償交渉が主な仕事です。このトラブルの依頼を受けて交渉役を国から唯一許されているのが弁護士です。
なるほど。弁護士に依頼をすれば闇金との交渉もやってくれるんですね。
はい。弁護士は法律を武器に違法行為をおこなう闇金に対して厳しい姿勢で交渉に臨みます。そのため、闇金は弁護士に介入されたくないために「弁護士に依頼しても意味がない…」という言葉をよく使うんです。
闇金は弁護士と争いたくない
弁護士は違法行為をおこなう闇金に対して、「取立て・嫌がらせはしないで」「元本・利息の請求は諦めなさい」「依頼者には今後一切連絡しないように」と交渉します。
もしもこれを破ったら「訴訟提起をします」「損害賠償請求をします」「警察と連携します」というように念を押します。これを聞いて闇金の7・8割は即日で利用者への請求を諦めます。残りの闇金も、弁護士が交渉を続けることで1週間以内には取立てを止めます。
心強いですね。闇金にとっては、弁護士は争いたくない相手なのかぁ。だから、弁護士に介入されたくないために「依頼しても意味がない…」ということを言うわけですね。
しかし、これは闇金に強い弁護士だけができることです。普段から闇金の案件を取り扱っていない法律事務所にはこのように迅速かつ適切に交渉をすることは難しいかもしれません。
利用者を失うことになる
闇金を利用したきっかけは何でしたか?
え~っと、携帯のショートメールに融資の案内が来たのが始まりでした。「審査なし、ブラックOK、優良業者」と書いてあったので、すっかり信用して借りてしまいました。
なるほど。闇金は利用者を集客するために、ダイレクトメール、チラシ、SNS、ホームページ、新聞広告などを使って勧誘します。この集客には手間も費用もかかります。せっかく、集めた利用者にはそう簡単に逃げられたくありません。
利用者は毎月お金を運んでくるカモですので、それを失いたくないために、「弁護士に依頼しても意味がない…」ということをことさら強調するわけです。
そうか、自分たち利用者は闇金にとってはお金を生むカモだったんですね。ショックだ。。
携帯を止められる
弁護士は闇金が利用者に対して諦めるように様々な交渉を持ちかけます。その中で、効果的なのが、「携帯を止めますよ!」というものです。
携帯は闇金にとって大切な営業ツールです。近年は誰もが簡単に契約することはできないため、携帯を使用できなくなるのは大きなダメージになるんです。
悪いことに使われていたら携帯の利用を止めることができるということでしょうか?
まず携帯電話が不正に利用されている場合、警察署長は携帯会社に確認することができるんですよ。なので、弁護士が警察に働きかければ闇金の携帯は使えなくなる可能性が大になります。
銀行口座を凍結される
もう一つ闇金が恐れるのが銀行口座の凍結です。こちらは弁護士・司法書士が銀行に通報することで凍結実施が可能になります。当然ながら、弁護士は「口座凍結になりますよ」という交渉カードも使います。
そうなると、銀行口座が使えければ闇金は商売できないですね。。
逮捕されるリスクが生じる
闇金がもっとも恐れるのは警察に逮捕されることです。逮捕されてしまえば、闇金ビジネスはできず、しかも刑務所行きになる可能性が高くなります。
弁護士は警察とのネットワークを持っていますので連携して解決に当たることができます。そのため、「警察と一緒に動きますよ」という交渉により、闇金は引かざるを得ません。
法律の専門家の力というのは凄いんですね。
弁護士への依頼に意味がある理由
これまで弁護士の交渉力についてお話ししましたが、実際に依頼すれば大きなメリットがあります。
- 取立て・嫌がらせはすぐに止まる
- 元本・利息の支払いは必要ない
- ケースによってはお金が戻ることもある
- 解決後も闇金からの勧誘はなくなる(減る)
闇金は「弁護士費用がかかることをデメリットだ!」と決めつけますが、「闇金の支払いが止まる」「取立てが止まる」と考えれば決して高くはないでしょう。
確かに。もう闇金に無駄に支払うのは止めたいです。
「弁護士に依頼することに意味がない」というのが、本当のことではないことがわかりました。
闇金には事前に弁護士に依頼するとは言わないほうが良い
弁護士に相談して依頼することが決まったら、すっかり安心してしまいます。しかし、勢い余って闇金に対して「弁護士に依頼したよ…」とは言わないことです。
何かまずいんですか?
闇金が逆上して取立て・嫌がらせをエスカレートさせる事があるからです。また、強行に阻止しようと悪どい手口を持ち出しかねません。弁護士に依頼したら、あとは余計な口出しはせずに任せるのよいでしょう。
わかりました。一任するようにします。
闇金問題は司法書士も対応可能
闇金問題の専門家とは弁護士だけですか?
いえ、弁護士だけでなく司法書士も対応することができます。司法書士は身近な町の法律家というような呼ばれ方をしますが、闇金問題の交渉・訴訟も業務範囲です。ただし、司法書士は1案件の取扱い金額が140万円と法律で決められています。
闇金問題はほとんどのケースで140万円を超えることはないので、司法書士に依頼しても問題はありません。
そうか。司法書士にも相談できるなら選択肢は広がりますね。
ただし、弁護士・司法書士ならば誰でもスムーズに解決できるわけではありません。常日頃から闇金問題を取り扱ってなければ、交渉がうまく行かないケースがあります。ですので、闇金に強い弁護士・司法書士に依頼するのが適切です。
まとめ
闇金が「弁護士に依頼する意味はない」というのは苦し紛れのセリフということがご理解いただけたと思います。闇金の言うことの多くは利用者を騙して丸め込んでお金を支払わせるためです。
そのような言い分は聞かずに、できるだけ早く弁護士・司法書士に相談されることをオススメします。