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マッチングアプリでホストに騙された!悪質な営業手口から解決方法まで解説

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この記事でわかること
  • 近年、マッチングアプリを悪用して勧誘するホストが増加している
  • マッチングアプリを用いたホストの営業は違法である可能性が高い
  • ホストに騙されて代金を支払った場合は返金請求できる可能性がある
  • 返金請求には法的措置を要することもあるので、弁護士への相談がおすすめ

近年、ホストがマッチングアプリを悪用して女性を客引きする営業手口が急増しています。

マッチングアプリは、男女の恋愛的出会いを目的としたツールです。ホストが一般の男性を装ってマッチングアプリに登録し、出会った女性に恋愛感情を抱かせ、店で多額のお金を使わせる手口は悪質なものといえるでしょう。

騙された側の女性はホストに対して返金請求が可能な場合もありますが、実際に返金を受けるのは容易でないことも多いです。

この記事では、マッチングアプリを悪用したホストの営業手口とその違法性について解説した上で、返金請求の可否や、具体的な解決方法もご紹介します。

マッチングアプリを悪用したホストの営業手口

まずは、ホストの悪質な営業手口について、みていきましょう。

一般の男性を装ってメッセージのやりとりをする

ホストがマッチングアプリに登録する目的は客引きをすることですが、「ホスト」と名乗ると大半の女性から敬遠されてしまいます。

そこで、ホストはプロフィールには「会社員」などと称して登録し、一般の男性を装い、さまざまな女性にアプローチを仕掛けます。メッセージのやりとりでもホストであることを明かさず、あくまでも恋人を探しているふりをして、交際につなげようとするのです。

2026年1月、マッチングアプリを悪用して客引きをしたホストが逮捕された事件がありましたが、このホストは「IT業界の関係者」と名乗り、交際する約束をした上でホストに来るように勧誘していました。
時事通信

デートをして恋愛感情を抱かせる

アプリ内でマッチングした後も、ホストはすぐに勧誘するわけではありません。まずは何度かデートをして交際し、恋愛感情を抱かせます。

これは、女性に対して店への勧誘を断りにくくさせるとともに、多額のお金を引き出しやすくするための、卑劣な手口です。

恋愛感情に訴えかけて来店・注文を要求する

女性側が恋愛感情を抱くと、ホストは「実はホストのアルバイトをしている」などと告げて、店に勧誘してきます。女性がすぐに従わない場合には、次のようなセリフで恋愛感情に訴えかけてくるのが常套手段です。

「俺のすべてを知ってほしい」
「2人の将来のために今だけ応援してほしい」
「店に来てくれないのなら別れる」

女性が来店すると、ホストはさらに恋愛感情に訴えかけて、高額の注文を要求することが多いです。この段階では、「親や職場にホスト通いをバラすぞ」などと脅して、高額の注文を強要することもあります。

代金を払えなければ借金や売春を強要する

ホストクラブでは、所持金が少なくてもツケやホストによる立替払いなどで遊べることが多いです。そのツケや立替払いの金額が、到底払えないほど膨れ上がってしまうことも少なくありません。

このような場合、ホストは女性客に対して、消費者金融などで借りてでも支払うように要求します。女性客が十分なお金を借りられない場合には、性風俗店での勤務や、立ちんぼなどによる売春、AVへの出演などでお金を作るように強要することも多いです。

このようにして、恋人や結婚相手を求めてマッチングアプリに登録した女性が、ホストに騙されて食いものにされるケースが急増しています。

マッチングアプリを利用したホストの営業は違法?

ホストクラブの営業は「風俗営業」に当たりますので、ホストによる営業行為も風営法を守ったものでなければなりません。以下のような営業は、風営法違反となります。

客引きは違法

ホストによる「客引き」は全面的に禁止されています。「客引き」とは、特定の人に対して営業所の客となるように勧誘することであり、インターネット上での勧誘行為でも「客引き」に該当する場合があると考えられています。

もっとも、恋人や友人・知人などを店に誘う行為が「客引き」に当たるかどうかについては、疑問もあります。しかし、ホストが最初から勧誘の目的で一般の男性を装ってマッチングアプリに登録し、出会った女性に意図的に恋愛感情を抱かせて勧誘する行為は、違法な「客引き」に該当する可能性が高いといえます。

色恋営業は違法

ホストが女性客の恋愛感情に乗じて、「店に来てくれなければ、もう会わない」「注文してくれなければ別れる」などと告げて、来店・注文させる行為は違法です。

威迫・困惑させる行為は違法

ホストが次のような言動によって女性客を威迫し、困惑させることは違法です。

「店に来てくれないと親にホスト通いをバラすぞ」
「シャンパンを入れてくれるまで帰さない」
「代金を払わなければ怖い人を呼んでくるぞ」

売春の強要は違法

店での料金の支払いのために、ホストが女性客に対して、性風俗店での勤務や、立ちんぼなどによる売春、AVへの出演などを要求することも風営法で禁止されており、違法です。

たとえツケや立替払いの代金を支払えない場合でも、このような要求に応じる必要はありません。

違法な営業をしたホストに対する罰則

上記のような違法行為をしたホストには、以下の刑事罰が科せられることがあります。

違法行為の種類 刑事罰の内容
客引き 6ヶ月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方
色恋営業 詐欺罪に該当する場合は10年以下の拘禁刑
威迫的な営業 6ヶ月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方
売春の強要 6ヶ月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方

加害者であるホストを処罰してもらいたいときは、警察に被害届や告訴状を提出するとよいでしょう。

マッチングアプリでホストに騙された場合に返金請求はできる?

ホストに騙されて店で高額の代金を支払わされた場合、そのお金を返してもらえるかが気になるところでしょう。ここでは、返金請求の可否について解説します。

契約取り消しによる返金請求はケースバイケース

ホストクラブで飲食したり、サービスを受けたりして代金を支払うことも、ひとつの契約です。民法上の詐欺や錯誤、強迫に該当する事実があった場合には、契約を取り消せます。悪質な場合には、公序良俗違反として契約が無効になることもあります。

契約の取り消しや無効が認められた場合は、契約がなかったことになりますので、返金請求が可能です。

ただし、風営法に違反したケースのすべてで民法上の契約取り消しや無効の主張が認められるわけではありません。返金請求をするためには、騙されたり脅されたりしたことによってお金を支払った事実を、具体的に主張・立証することが必要です。

不法行為に基づく損害賠償請求はケースバイケース

ホストに騙されてお金を支払わされたのであれば、民法上の不法行為を理由とする損害賠償請求として、返金を求めることも考えられます。

ただし、不法行為が成立するかどうかはケースバイケースです。出会った当初は騙されていたとしても、後にホストであることを明かされて「応援してほしい」と言われ、納得して来店・注文した場合、返金請求は認められない可能性が高いです。

ただし、このような場合でも、結婚や真摯な交際への期待を裏切られ、精神的苦痛を受けたことを理由として、慰謝料を請求できる可能性はあります。

刑事事件の示談交渉で返金を請求できることも

騙した側のホストが風営法違反や詐欺罪などで逮捕され、刑事事件に発展した場合は、示談交渉で返金を請求できる可能性があります。

罪に問われた加害者は、少しでも刑罰を軽くするために示談を持ちかけてくることが多いです。ただし、いくら返金してもらえるかは交渉次第となります。加害者側の意向や資力によっては、まったく返金してもらえないこともあります。

納得できない場合は、別途、民事上の返金請求手続きをとる必要があります。

ホストとのトラブルを解決するための具体的な方法

ホストから返金を受けたい場合、話し合いで解決するのが理想的ですが、スムーズに返金してもらえる可能性は低いと言わざるを得ません。

トラブルを適正に解決するためには、以下のように法的な対処が必要となります。

内容証明郵便を送付する

ホストが話し合いに応じない場合は、返金請求書を作成し、内容証明郵便で送付するのが有効です。

この内容証明郵便には、「○日以内に返金に応じない場合は、裁判などの法的措置をとります」といった警告文も記載しておきましょう。

こうすることで、ホストが「放置すると大変なことになる」と考え、話し合いに応じてくる可能性が高まります。

返金の交渉をする

内容証明郵便を受け取ったホストが真剣に話し合いに応じてきた場合は、返金の交渉をし、いつまでに、いくらを返してもらうのかを取り決めます。

合意ができたら口約束だけで終わらせず、証拠を残すために和解書を作成しましょう。

刑事告訴をする

ホストが真剣に話し合いに応じない場合は、警察に相談し、被害届や告訴状を提出することも有効です。

刑事告訴をした(告訴状が受理された)場合には、単なる被害届を提出した場合とは異なり、警察が必ず動きます。警察問題となれば、ホストも真摯に対応してくる可能性が高くなります。

ただし、警察は告訴状をなかなか受理してくれないこともありますので、困ったときは弁護士に相談してみた方がよいでしょう。

弁護士に相談する

法的トラブルを解決するためのベストな対処法は、弁護士に相談することです。

弁護士は、幅広い法的知識と豊富な経験に基づき、事案の内容に応じて最適な解決方法を提案してくれます。

相談するだけでも、解決方法が分かることで気持ちが軽くなることでしょう。

ホストとのトラブル解決を弁護士に依頼するメリット

弁護士に相談し、解決方針が決まったら、解決するための具体的な手続きは弁護士に依頼することができます。弁護士への依頼によって得られるメリットは、以下のとおりです。

  • 内容証明郵便の送付から相手との交渉、法的措置まで一任できる
  • 弁護士が介入することにより相手に心理的な圧力をかけることができる
  • 弁護士の交渉力により、納得のいく条件での示談が期待できる
  • 法的手続きはすべて代行してもらえるので、適正な解決が期待できる
  • 自分で加害者や裁判所などと直接やりとりする必要がない

一人で抱え込んでいると時間だけが過ぎてしまうことになりがちなので、早めに弁護士へ相談し、依頼を検討してみるとよいでしょう。

まとめ

マッチングアプリでホストに騙されたとき、ホストの手口が違法である可能性は高いですが、返金を受けられるかどうかはケースバイケースです。

まずは弁護士にご相談の上、返金請求の可否とベストな解決方法について、専門的なアドバイスを受けることをおすすめします。

あなたに最適な解決方法が見つかったら、弁護士の力を借りて納得のいく解決を目指しましょう。

執筆者かつ9312

元弁護士。関西大学法学部卒。15年にわたり、債務整理、交通事故、相続をはじめとして、オールジャンルの法律問題を取り扱う。
債務整理では、任意整理、個人再生、自己破産の代行から過払い金返還請求、闇金への対応、個人再生委員、破産管財人、法人の破産まで数多くの事案を担当経験する。

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