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「年収が少ない」を理由に慰謝料を払わない不倫夫からキッチリ回収する4つの方法

「年収が少ない」を理由に慰謝料を払わない不倫夫からキッチリ回収する4つの方法

夫の浮気にガマンできない。離婚を考えている。当然、慰謝料は貰いたい。しかし、夫には「貯金がない」「収入も少ない」

夫の年収が少ないから慰謝料は払ってくれないだろうと諦めてしまう女性は多いようです。しかし、相手が低収入でも少しだけ手続きを踏めばしっかりと慰謝料を支払って貰うことは可能なのです。

「慰謝料は払えない」、「払う金がない」と逃げる不倫夫からキッチリ慰謝料を回収する4つの方法を解説します。

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離婚の慰謝料請求の基本

具体的な方法に移る前に、まずは慰謝料請求の基本を抑えましょう。

慰謝料とは「精神的に受けた損害」のことです。夫の一方的な不倫により精神的なダメージを受けたら、当然ながら夫あるいはその不倫相手に対して慰謝料請求できます。

慰謝料の金額は以下の要素により決まります。

  • 婚姻期間(結婚生活の長さ)
    夫婦生活が長い方が慰謝料は高くなる傾向がある。
  • 夫の不倫の期間
    不倫期間が長ければ慰謝料も高くなる。
  • 不倫の回数
    不倫回数(セックス、密会)が多ければ慰謝料も高くなる。
  • 夫と浮気相手の年収
    年収が高ければそれに比例して慰謝料も高くなる。
  • 年齢
    年齢が上がる高齢離婚などは慰謝料も高くなる傾向がある。
  • 職業
    有名人など社会的地位が高ければ慰謝料も高くなる。

*但し、低年収の夫でも婚姻期間、不倫回数などにより一定額の慰謝料は請求できます。

離婚慰謝料の相場

離婚慰謝料の一般的な相場は100万円~500万円と言われています。

東京家庭裁判所の調査によると、裁判で決まった離婚慰謝料は以下の金額でした。

  • 100万円以下   28%
  • 200万円以下   27%
  • 300万円以下   25%
  • 500万円以下   15%
  • 1000万円以下 2%
  • 1000万円超    3%

このデータによると500万円以上という高額慰謝料の事例が5%あります。
しかし、夫の年収が低い場合には慰謝料は300万円以下と考えた方が間違いないでしょう。

どうやって慰謝料を払って貰うか

さて、離婚慰謝料の基本情報を抑えたら次はどうやって支払って貰うかです。

慰謝料の協議は、“話し合い”か“裁判”かいずれかの方法で決めます。

協議離婚により示談(和解)

協議離婚とは、離婚する前に慰謝料や財産分与、養育費・親権などについて話し合うことです。

協議離婚で慰謝料の支払いと取り決めが決まればそれに越したことはありません。裁判となると相応の時間・費用・エネルギーが必要になります。

注意しなくてはならないのが、協議離婚で夫から慰謝料支払いの言質を取った場合でも、ほとんどの女性が口約束やメモ書きを残す程度で示談(和解)してしまうことです。

実は慰謝料・養育費は途中で払わなくなる夫が8割を超えると言われているのです。

口約束ではダメです。必ず「支払い方法」、「支払期間」などを記した証書を作成して公証役場で公正証書化しましょう。

もし、夫が慰謝料を支払わなくなった時にこの証書が法的効力を発揮するのです。

〈参考〉:日本公証人連合会のホームページで公正証書について詳しく解説されています

裁判で争う(離婚調停、離婚裁判)

夫が最初から払う意思が無い場合には裁判所で争うことになります。

まずは、離婚調停で話し合いを持ちますがそこで合意しなければ離婚裁判となります。

裁判は直接本人が裁判所へ行って訴訟提起することもできますし、弁護士を代理人として書類作成から訴訟アドバイスまで依頼する人もいます。

まずは一度お住まいの管轄の家庭裁判所に相談してみるのも良いでしょう。

〈参考〉:裁判所の管轄区域

弁護士に離婚問題を依頼する場合の費用

弁護士を代理人にすれば慰謝料交渉から回収まで任せることができて楽ですが、その分弁護士費用がかかります。

一般的な離婚案件の場合には着手金30万円+報酬(慰謝料の10%)が相場です。弁護士に依頼するかどうかの判断は、弁護士費用を慰謝料から十分まかなえるかどうかがポイントです。

◎300万円の慰謝料が請求できた場合の弁護士報酬

30万円+30万円(報酬10%)=60万円

*親権交渉がある場合は別途費用がかかります。
*訴訟になった場合も別途費用がかかります。

離婚案件は無料相談できる弁護士事務所が多いです。実際に依頼するかどうかは弁護士に回収できる金額を確認してから決めれば良いと思います。

〈参考〉:ケース別でみる離婚慰謝料の相場とできるだけ多くもらう方法

慰謝料を回収するための4つの強行手段

さて、ここからが不倫夫から慰謝料をキッチリ回収する方法です!

裁判により慰謝料支払が命じられた場合でも、夫が経済的理由を口実に支払ってくれないケースがあります。そんな時はどうすればいいでしょうか?

大丈夫です。差押え(強制執行)という強行手段があります。

給料の差押え(強制執行)

もし、離婚協議で夫が慰謝料を「支払う意思が無い」、「支払ってくれない」場合には強行手段として給料の差押え(強制執行)という方法があります。

離婚裁判で裁判所が認めれば給与の差押えができます。裁判所の書記官に執行文の付与を依頼して、それを夫の会社に送付して貰えば良いのです。

あるいは、協議離婚の場合でも慰謝料の支払いについての公正証書を作成していれば公証役場から夫の会社宛に発送して貰えます。

以降は夫の会社からあなたの銀行口座に毎月慰謝料が振り込まれることになります。

但し、相手も全ての給料を差押えられたら生活できなくなりますので差押えの最大金額は給料の1/4までとされています。

給料差押えで気を付けたいのが、夫がその会社を退職してしまったら場合です。そうなると請求は無効になりますので、新たな就職先を探し出して同様な手続きが必要になります。

銀行口座の差押え(強制執行)

夫が預貯金があるにも関わらず慰謝料を払わないケースがあります。そんな時には銀行口座を差押えることができます。

給与の差押えと同様に裁判所から銀行支店に対して執行文を送付するか、あるいは公証役場から公正証書と執行文を送付することで、銀行口座が凍結されて口座の持ち主は自由に引き出しすることができなくなります。

その際、以下の銀行情報が必要になります。

  • 銀行名
  • 支店名
  • 口座番号

銀行口座を差押えられた側は日常生活に大きな支障を来すことになります。

そのため、差押えられた側は大抵は慰謝料の支払いに応じるでしょう。

不倫相手への請求

不倫は夫と不倫相手の共同責任です。夫が低収入で支払い能力が無ければ、夫の不倫相手に請求することで慰謝料を貰うことができます。

請求するためには、まず不倫相手がどんな人物なのか?(職業、収入)、交際期間や交際理由などの正確な情報を把握する必要があります。

離婚する前に「自分で調べる」「夫から直接聞き出す」「探偵に身辺調査を依頼する」のいずれかにより調べます。

■不倫相手から多額の慰謝料が貰える可能性が高いケース

  • 不倫相手が夫との交際に積極的だった
  • 不倫回数が多い(セックス)
  • 交際期間が長い
  • 年収が高い
  • 社会的地位が高い
  • 年齢が高い

夫の不倫相手が不貞行為(セックス)に積極的だった場合には、慰謝料は増額する可能性が高くなります。

財産分与として貰う(慰謝料的財産分与)

財産分与とは、離婚時に夫婦の共有財産を分配することです。

本来、慰謝料とは性格が違うものですが、「夫に貯金が無い」、「収入が少ない」などの場合に協議離婚時に共有財産(車、土地、住宅、保険など)を慰謝料として多く分配してもらう交渉ができます。

■財産分与で慰謝料を貰う方法

  • 共有財産を放棄して、代わりに金銭で貰う
  • 家、車など共有財産を売って金銭で貰う
  • 現物(車、家)を慰謝料として貰う

また、財産分与に関しても口約束だけで履行されないケースがあります。

財産も差押えできますので必ず財産分与の方法や引き渡し時期などを記した公正証書を作成するようにしましょう。

浮気・不倫を立証しなくてはならない

これまで浮気(不倫)に対して慰謝料請求する方法を説明してきましたが、最も重要なのが不倫の事実を立証できるかどうかです。

「夫が不倫を認める」、「裁判に勝つ」ための証拠です。

浮気の証拠とはすなわち、セックスの有無を立証するものです。「ラブホテル」への入出時の写真が一番分かりやすい証拠となります。

自分で夫を尾行し張込みをおこない証拠写真を撮るのが最も費用が掛からない方法です。しかし、そんな芸当はなかなかできませんね。

自分でできないと判断したら、費用が掛かりますが浮気調査のプロである探偵に依頼するのが最も確実な方法です。しかし、ここでも回収できる慰謝料額で探偵費用をまかなえるかどうかが判断のポイントになります。

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まとめ

夫の不倫や浮気で悩む女性の多くが慰謝料・養育費を十分貰えずに離婚しているという現状があります。また、そもそも慰謝料請求の手続き方法を知らなかったり、貰える権利を放棄している女性も少なくありません。

女性は離婚した途端に経済的に弱者になるケースがたくさん見られます。

年収が少ないを理由に慰謝料を払う気がない夫に対しては、強硬手段によりキッチリ回収するという姿勢が大切ではないでしょうか。

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