興信所と探偵事務所との違いは？間違った選び方をしない3つの重要ポイントを解説！

このように、興信所や探偵事務所について、何が違うのか詳しく知りたいという方もいることでしょう。
本記事では、興信所と探偵事務所との違いについて解説しています。

結論からいえば、現代において興信所と探偵事務所は同義の意味として捉えられています。

ぜひ、最後までご覧ください。

興信所と探偵事務所との違いについて解説！

現在の興信所と探偵事務所は、以前と比べて大きな違いはみられなくなりました。もともと、興信所は会社に対して信用調査を行っていた一方で、探偵事務所は身分を明かさずに調査を行っていました。

それでは、興信所と探偵事務所との違いについて、具体的にみていきましょう。

興信所と探偵の違いは？

以前の興信所は、調査員が自身の身分を明かしたうえで会社に対して信用調査を行っていました。一方で探偵は、原則として自身の身分は明かさずに相談者の依頼に対応していました。

もともと興信所は企業における信用情報について調査を行ってきましたが、探偵は事件や犯罪を追うことを専門としていた歴史があります。

興信所と探偵は異なる業種でしたが、現代においては興信所と探偵は法律上、同じ業種として取り扱われています。

もちろん、興信所と同様に探偵事務所も人の行動や居場所の特定などが可能。企業の信用調査だけでなく、個人から受けた相談依頼についても興信所と同様に対応できるようになりました。

つまり、興信所と探偵の大きな違いは、身分を明かして調査を行うのかそうでないのかということがいえます。

興信所とは

興信所とは、信用を確認するために企業や個人についての調査を行う民間機関のこと。そもそも興信所という言葉は「信」が信用、そして「興」が隠れていたものが出る・探す・探るという意味を持ちます。

明治時代に造られた新語ですが、広辞苑でも「興信」については「信用を興すという意味」と説明されています。このように、名前が意味する通りに、興信所は信用状況の調査を行う場所となっています。

探偵とは

もともと日本の江戸時代から、調査を行う人のことを総称して「探偵」と呼ばれていました。

「探」は手探りで探すという意味を持ち、「偵」は相手の様子を伺うことを指します。つまり、当時は現代における警察のような位置づけとして捉えられていたということ。そもそも、探偵を英訳した「Detective」が警察の意味も含むことから、その歴史が伺えます。

興信所と探偵事務所の由来

興信所と探偵事務所の違いについては、過去の歴史を振り返ると理解しやすいです。

興信所の由来は「紳士録（しんしろく）」に由来しますが、もとはイギリスの書物「Who's Who（別名：興信録）」が発祥といわれています。各実業家が設立している法人の信用程度を図る目的にまとめられた文書ですが、興信所よりも以前に策定されました。

具体的には、下記のような内容が記されていました。

• 法人の資産と営業状況
• 代表者の生年月日
• 住所
• 学歴
• 出生地
• 家族構成
• 趣味など

では、どうして企業の信用情報などを調べるような需要が生まれたのでしょうか。

結論としては、商業手形を担保とした信用取引がビジネスの基本となりつつある時代を迎えたため。例えば、企業が資金調達するうえで数か月もの間、期間が空いてしまい債権が回収できなくなると致命的なリスクを抱えることになります。

そのようなリスクを回避する目的で、現代でいう探偵のような需要が生まれたのです。

その後、明治時代になると近代的な商業手形取引が全盛期を迎えることとなりました。それと同時に信用調査を行うための興信所が誕生したという社会的背景があります。

そもそも日本の興信所は銀行が出資をして誕生した背景がありますが、企業が安全に商取引を行うため、時代的にも求められていたということも挙げられます。

ちなみに、興信所を英訳すると「Credit bureau」で、社会的な金融事情に特化した商業信用取引専門の調査機関を意味します。

興信所はどこまで調査してくれる？

興信所と探偵事務所の由来からその違いについて理解できたところで、次は興信所がどこまで調査してくれるのか触れていきます。

興信所の専門分野は企業からの信用調査や雇用に関する身元調査、個人からの依頼には結婚調査などが多いと思われがちです。

しかし、実際には尾行・張り込みを行う素行調査、浮気や不倫の事実を調べる浮気調査、失踪人の捜索などを得意とする興信所も多数存在しています。

現代においては探偵事務所が行う調査内容も、興信所で取り扱ってくれるケースもみられます。

興信所と探偵事務所の違いを理解して選ぶべき？間違った選び方をしない重要ポイントを解説！

興信所と探偵事務所は、現代において同意として捉えられていますが、それでも歴史的背景を知っている方にとっては、認識している位置づけに違いがあります。

そのうえで、興信所と探偵事務所の選び方には、下記のようにいくつか注意しなければならないポイントがあります。

• 興信所と探偵事務所がそれぞれに得意な調査手法で選ぶ
• 身分を提示する必要性で選ぶ
• 調査にかかる費用や料金設定、プランの価格帯で選ぶ

それでは、詳しくみていきましょう。

得意とする手法にマッチした調査内容で見極める

興信所と探偵事務所がそれぞれに得意な調査手法を理解することも、選び方を間違えないポイントといえます。

興信所、探偵事務所が特異とする調査内容については、下表にまとめました。

興信所や探偵事務所を選ぶ際には、調査対象に特化した得意分野を持っているかを確認することが大切です。

例えば、浮気調査専門の業者や信用調査専門の業者など、それぞれ得意分野があります。企業の信用調査を得意とする業者に浮気調査を依頼しても、望む結果が得られないこともあります。得意でない分野の調査は時間と費用がかかり、非合理的になりがちです。

調査を依頼する前に、対象に特化した得意分野を持っているかを確認することで、合理的な調査結果に繋がるでしょう。

身分を提示する必要性で選ぶ

興信所や探偵事務所を選ぶ際には、まずは信頼できるかどうかを確認することが大切です。

探偵事業所は調査中に個人情報を扱うことが多いため、身分を明かさずに調査を進めることが求められます。そのため、探偵が信用できるかどうかを確認することが重要です。

一方で、興信所は企業の信用調査などで法的な手続きを伴うことが多いため、身分を明かすことが必要な場合があります。このような場合には、信頼できる興信所を選ぶことが大切です。

調査にかかる費用と料金設定で選ぶ

現代において、興信所と探偵事務所の料金面で大きな違いはありません。

業者によっては、調査期間や調査方法によって料金が変わる場合がありますが、最終的な料金が明確になるよう事前に確認しておくべきです。

興信所と探偵事務所は調査の種類や内容、調査期間などによって費用が異なることがありますが、一般的には費用相場に大きな違いがないことは理解しておきましょう。

ただし、業者によっては、調査に必要な機器や人員の手配方法によって、料金に差が生じる場合があるため注意が必要です。

ちなみに、依頼人が求める調査の精度や速度、調査範囲によっても費用は変動します。

例えば、調査期間が長くなるほど費用も高くなる傾向があります。また、調査対象者の行動範囲が広い場合や調査が困難な場合なども、調査費用が高額になることもあります。

最終的には、依頼人が求める調査内容や範囲に応じて複数の業者から見積もりを取り、費用や調査方法などを比較検討することが重要です。

また、業者によっては、あらかじめ料金を明確に提示しているところもあるため、依頼前には必ず確認するようにしましょう。

まとめ

今回は、興信所と探偵事務所との違いについて解説してきました。

悩みや調査してほしい内容に合わせて選ぶことが大切ですが、それにかかる費用感も知っておくべきです。また、現状としては興信所も探偵事務所も同義として捉えられています。

興信所と探偵事務所との違いを歴史の観点から理解し、1人で悩まず、まずは相談してみましょう。